月の裏側にある光。「六人の嘘つきな大学生」を観て。

 

 こんにちは。ららです。

 今日はAmazonプライムで、就活中の大学生たちを描いた物語を観ました。

 おばさんの私にとって、彼らの気持ちに共感できるのか不安でしたが、

 これがなかなか面白い!!

 「嘘をついてでも仲間を出し抜いて勝ち残れ!」

 というシビアな就職戦線の物語かと思いきや、全く逆の展開が待っていました。


 ※この先はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。





 「六人の嘘つきな大学生」


 監督:佐藤祐市、原作:浅倉秋成

 出演:浜辺美波、赤楚衛二、佐野勇斗


 【あらすじ】

 浅倉秋成による大ヒットミステリー小説を映画化した密室サスペンス。 

 人気エンタテインメント企業の新卒採用で最終選考に残った6人の就活生。「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨む」という課題を与えられた彼らは、全員での内定獲得を目指して万全の準備で選考の日を迎えるが、急な課題の変更が通達される。6人の中で勝ち残るのは1人だけで、その1人は彼ら自身で決めるというのだ。戸惑う彼らに追い打ちをかけるかのように、6通の怪しい封筒が見つかる。その中には「詐欺師」「犯罪者」「人殺し」など6人それぞれを告発する衝撃的な内容が記されていた。やがて会議室という密室で、6人の本当の姿が次々と暴かれていく。

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 ・誰が犯人か二転三転するミステリの醍醐味

 誰が犯人か、最後の最後までわからない。

 それこそが「良質なミステリ」の条件だとしたら、本作はまさにその王道を行っていました。

 謎に引き込まれ、夢中で観てしまいました。

 ただ、犯人の動機が明かされると、あまりの理由の弱さに少し拍子抜けしてしまいます。

 必死な就活生の人生を、こんな理由で弄ぶのはどうなんだろう・・

 というモヤモヤが残ったのも事実です。

 物語はミステリとしての面白さを優先し、モラルや倫理観が後回しになってしまっている点が、少し残念でした。


 ・それでも最後は「性善説が勝つ」

 しかしラスト、物語は思いがけない着地を見せます。

 登場人物の多くが過去に何かを抱えながらも、

 誰もが本当の意味での嘘つきではなかったことが明かされ、

 最終的には若者たちの善意が勝つのです。

 一見すると、重苦しい就活サバイバルのようでいて、

 実は人間の優しさや信頼が描かれた、ヒューマンドラマだったことに気付かされました。

 過激な刺激ばかりが求められる昨今に、

 こうした静かな感動を与えてくれる作品は、まるで一陣の爽やかな風のように感じました。

 

 ・月の裏側にあるもの

 物語の中で好印象だったのが、赤楚衛二さんが語る「月の裏側」というセリフ。
 
 「人の悪しき過去は月の裏側でしかない」

 人間は多面的な存在で、目に見える部分だけで全てを判断することはできない。

 つい表面だけで決めつけてしまいがちな私自身も、この言葉に救われました。

 私にも月の裏側はあるけれど、それだけではない。

 そして、他人に対してもそう思えるようでありたい。

 そんな気づきをもたらしてくれた作品でした。


 良質のミステリでありながら、人間の本質に優しく迫る作品。

 就活というテーマにとらわれず、幅広い世代の方に観てほしいと思いました。



 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 今日も穏やかな一日となりますように。

 願いを込めて。




  

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