新ジャンルの時代劇ミステリ「黒牢城」を観た話。

 

 こんにちは!

 最近めっきり小説を読めていない著者です。

 お元気でお過ごしでしょうか。


 今日は久しぶりに映画館に足を運んで、

 米澤穂信さん原作の「黒牢城」という映画を観て来ました。


 読みたかった小説! 期待していた時代劇ミステリ!

 結論から言うと、面白かったーー!!

 けれど、物語よりも映像美の素晴らしさに感銘を受けてしまいました!





 「黒牢城」


 原作:米澤穂信・監督:黒沢清

 出演:本木雅弘、菅田将暉、吉高由里子、オダギリジョー、


 【あらすじ】

 「スパイの妻」「クリーピー 偽りの隣人」などで国内外から高く評価されてきた黒沢清監督が自身初の時代劇に挑み、第166回直木賞と第12回山田風太郎賞をダブル受賞した米澤穂信による同名ミステリー小説を映画化。 

 荒木村重は織田信長の暴虐なやり方に反発して謀反を起こし、有岡城に立てこもる。織田軍に包囲され孤立無援となった城内で、村重は血気盛んな家臣たちを抑えつつ、妻・千代保を心の支えに、城と人々を守ろうと苦心していた。そんな中、城内で少年が殺害される事件が起こり、その後も怪事件が続発する。容疑者は密室と化した城内にいる家臣や身内の誰かで、城外には敵軍、城内には裏切り者という状況に、誰もが疑心暗鬼に陥っていく。追い詰められた村重は、信長の使者として説得に訪れ牢に囚われた天才軍師・黒田官兵衛に協力を仰ぎ、事件の解決に挑む。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 小説を読んでいない私は、一つの大きな謎を解く物語だと思い込んでいました。

 ところが、4つの殺人や怪事件をオムニバスのように解いていく。

 その過程で城主の村重と軍師の官兵衛の心理戦が高じて、

 人としての関係性に変化が生じてくるところが見どころのようでしたが、

 少し謎解きと謎解きの間があって、のめり込みにくいというのか・・

 (物語に)グイグイ引き込まれる感じではなかったのが、少しだけ残念でした。

 

 けれど、城主の宿命を背負った村重・本木雅弘さんと、

 天才軍師官兵衛・菅田将暉さんの掛け合いが、

 それを補って余りあるほど実に素晴らしかった!

 ミステリとしてよりも、二人の対人間としてのヒューマンドラマに胸を突かれました。


 本木さんと言えば、私の若い頃はトップアイドルだったお方。

 そこから長い年月を経て、重厚で圧倒的な渋みを持つ、

 こんなにも立派な名優になられたのだなぁ・・と、

 どこかで同時代を歩んできたような深い感慨を覚えてしまいました。


 そして菅田さんは、さすがの安定した演技力と存在感! 

 この方は何を演じても本当にしっくりきます。

 今回も天才軍師の官兵衛役が実に素晴らしく、

 策略や裏切りや疑心暗鬼が渦巻く世界の中で、唯一の浄い正義として、

 観るものを物語の真実へと導いてくれました。


 最後は真犯人が浮上したり、官兵衛の企てが判明したりと、

 物語は一気に最高潮へ向かいます。

 ・・が、ここで残念ながら、激しい眠気に襲われるという最大の失態。

 (実は、前日にがっつり山を縦走して来た疲れが、

 映画館の心地よい暗闇の中で一気に爆発してしまったようです・・)

 

 そんなハプニングはありつつも、観終わってみると、

 大変楽しんで大満足している自分がいました。

 本当に心の底から「観に行って良かった」と実感できた映画です。


 何より、日本の戦国時代の美しさが素晴らしかった。

 民は貧しそうで、国としても決して豊かとは言えない時代ながら、

 文化としての建築美と、様式美が素晴らしく長けていて、

 美しい自然に恵まれていることが感じ取れました。

 特にラストシーンの村重が城を出て旅立つ情景が本当に素晴らしかった。


 映画はロケ地は彦根城や姫路城など、関西や京都の名城を巡り、

 草一つの細部までこだわって撮影をしたそうです。

 日本はこのような美しい国だったのだな、と深い感銘を受けました。


 黒沢監督、世界に誇れる映画を作ってくださり、ありがとうございます。

 ミステリも良かったけれど、映像美に触れるだけでも一見の価値があると思います。



 最後まで読んでくださりありがとうございました。

 今日も心穏やかで素晴らしい一日となりますように。

 願いを込めて。





 



人気の投稿