正義と感情のあいだで。「ぼくのメジャースプーン」。
こんにちはー!
フジテレビの第三者委員会の報告書が出ましたね。
かなり長いので、全部は読めていないのですが、TVでの放送を見て、あとは、中居くんがいかに「ゲス」だったのかが目立つ箇所をいくつか読みました。
いやぁ、中居くん、せこくてゲスでしたね。びっくりしました。
でも、みなさんがあんなに叩くほどは悪くないと思いました。
中居氏のことは全く庇う余地がない、というのが通説だろうとは思いますが・・個人的なことを言わせて貰えば、A子さんというのは随分残酷な方だというのが率直な感想ですね・・
A子さんは中居氏が親と同年代であること、また、MCとしての仕事ぶりなどから尊敬をしていた、とあります。つまり、年配であり、一般に尊敬される立場なので、男としては見ていなかった、安心し切っていた、ということらしいです。
(それを裏切った中居氏は酷い)と中居氏を批判する記事は続くのですが、私からしたら、親と同じジジイで、社会的地位のあるやつだから危ないことはしないだろう、と甘く見ていたA子さんというのは随分男を馬鹿にしているような思いがします。
中居くんは男ですよ。若い女の子にも恋をするんですよ。
そこをどうしてわかってあげられなかったんだろう。
わからない方が都合が良かったのではないでしょうか。
また、女の身は自分で守るものというのが私の持論です。
相手を刺し殺してでも、仕事を全部失ってでも、自分の身は自分で守らなくてはならないと思います。
相手を甘く見て、男として見なかったのは明らかな落ち度がある。そして、結果的に、自分の身が自力で守れずに、自分で自分を壊してしまったのに相手のせいにする。
A子さんというのは相当甘いというのか・・ 私から見たら、この女性を採用したフジと、恋をした中居くんの気が知れないと思いますが・・美人ということで騙されてしまったのでしょうか。あまりにも残酷な女性であると感じます。
多分こんなことを書くと、炎上すると思われますので、みなさんこの弱小ブログの意見は単なる個人的な見解ということで、どうか漏らさずにしていただきたいと思います。
炎上は怖いですからね・・・
さて、そんな著者とは違い、今日は恐れずに悪と対峙した、辻村美月さんの最高傑作を読みました。
僕のメジャースプーン(辻村深月)
【あらすじ】
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。(講談社文庫) 「書き終えるまで決めていたのはただ一つ、<逃げない>ということ。――私の自信作です」――辻村深月
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読み終えた時、心が震えていました。
まるで魂をギュッと掴まれたような気持ちでした。
小学生の奮闘記のようなものです。子供の世界のおとぎ話です。
ところが、普遍的な問題を見事に描き切っていた。
悪とは何か。私たちは悪とどう向き合うべきか。人の悪意とどう対峙すればいいのか。絶対的な悪とどうやって闘うのか。善や救いは残虐なそれにどう立ち向かえるのか。
そんなことをです。
よく若い頃に、居酒屋で友達と、愛とは何かとか、何か深いテーマを夜明かしで語り明かしような、お金をかけずにケンケンゴウゴウと語り合うことが楽しかったような、そんな時代を思い出しました。
こんなことを小説で書けちゃうんだ。という驚き。
そして、最後に作者の出した答えの見事さ。
最高でしたね。少年は物語の途中まで、悪の青年を反省させることを目的としていたわけです。先生と言われる大人も、読者のわたしたちも、そう思い込まされていた。作者のミスリードです。悪との対峙する方法は、闘うのではなくて、相手を反省させないと意味がないのだな、と思いながら読んでいた。それが作者の答えだと思っていた。
ところが最後、全く違う展開となるのです。
少年は命をかけて悪と対峙する。徹底的に闘うのです。
多分この感想を聞いていてもよくわからないと思いますが、この作品は絶対読んでいただきたいので、ネタバレ禁止ということで、笑
面白い物語なので、本当にどんな方にでも読んでいただきたいと思います。
ここ最近小説をたくさん読んできた私の、一番のオススメかもしれません。
私はこの物語を読んで、悪に負けない、善の力というのか、少女を思う少年の気持ち、そして少年を想う少女の気持ちに心を打たれました。
なんという救いだろう、と感動しました。
こんなおばさんに、感動を与えてくれる小説の力ってすごいですね、笑
それが子供の世界の物語というのですから、またおかしいです。
さて、皆様も日常が少し退屈した時に、心が震えるこの物語をぜひ読んでみていただきたいと思います。
感動すること必至です。
今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。
素敵な時間を過ごされますよう。
願いを込めて。
おっと、最後にA子さんですが、中居くん事件のせいでPTSDを発症したそうです。この小説の少女と同じですね。A子さんにも、小説の少年のような、身を呈して守ってくれる方が訪れることを切に願います。
病気が良くなりますように。