素晴らしきかな、生き様と死に様と。アナログ文化、死の直前の美学と。

 

 こんにちは!

 森永卓郎さんが死ぬ前日までラジオの収録をしていたと聞いて、がんってそんなことが可能なのか! とびっくりした著者です。お元気でお過ごしでしょうか。

 しかし、あれですね。がんって、痛くて痛くて、生きながらにして体を殺していく状態があまりにも過酷らしいので、がんでだけは死にたくない! と思っていた著者ですが、前日まで働ける余力があるなら、がんで死んでもいいかな、とつい思ってしまいましたね・・。突発系の病気と違い死ぬ準備もできますしね。痛み止めでも打ってたんでしょうか? すごい偉業というのか、生きる執念だと思いますね・・。

 がんという病気に、希望を感じてしまいました。森永卓郎さん、お手本となる生き様、死に様を本当にどうもありがとうございます。ご冥福を心よりお祈りいたします。


 今日はイタリア映画を見たというお話です。




 「丘の上の本屋さん」


 監督:クラウディオ・ロッシ・マッシミ
 出演:レモ・ジローネ、コッラード・フォルトゥーナ、ディディー・ローレンツ・チュンブ


【あらすじ】
 「イタリアの最も美しい村」のひとつに数えられるチビテッラ・デル・トロントを舞台に、年齢や国籍の違いを超え、本を通して老人と少年が交流する姿を描いたハートウォーミングストーリー。(映画.comより)


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 いやぁ、久しぶりに、こういう心温まる映画を見ましたね・・

 ハリウッド映画のように決して刺激的ではないし、日本映画のように決して猟奇的ではありませんが、飽きさせずに最後まで見せる・・、魅せてくれる、というのか。

 そうそう、こういう映画を見たかったのよ、と膝を叩きたくなりました、笑

 本当に特別な事件は何も起きないんですよね。 

 いつもと同じカフェや公園で、そしていつもと同じ本屋さんで、いつもの人たちが似たような一日を過ごしているだけという。

 ただ、ありきたりの日常が、どれだけ愛しくて、尊いものなのかを教えてくれるという・・

 人生が美しくて涙したくなってきますよね。

 また、イタリアの街並みも美しいの。世界的に有名な街らしいですけれど、それにしても外国は美しいな、とびっくりさせられます。日本みたいにどこの景勝地に行っても電線まみれじゃないのですよね。

 あんな美しい街ならば、日常もなるほどより輝きそうな気がしますよね・・

 
 あとね、読書好きの人に通じる「共通言語」がとても心地よかったです。紙の本にこだわるところも良かったし、アナログの大切さをまた一つ教えてもらった気分でしたね・・

 今って、ほら、なんでもデジタルに移行していて、(最近通帳が消えるCMやってますけれどね、「(通帳の人)潮時だよ・・」というやつね、アナログは潮時らしいです)デジタル至上主義が蔓延っていますけれど。

 失いつつある(消え行きつつある)アナログ文化はやはり美しいというのか、愛しいというのか。この文化の終焉はラストの古本屋の主人の死が象徴していますけれど、けれども、移民の美しい少年に受け継がれ、引き継がれていくという最後の希望が良かったですね。

 この映画を見ると無性に本が読みたくなる!

 白鯨を読みたくなりました。星の王子さまを読みたくなりました。そして、誰かと本のことを話したくなりました。

 そんな本好きの共通言語を、失いつつある文化の一つを思い出させてくれる、不思議な映画です。
 
 あとね、イタリア人の男の人って、恋する時に、あんなにかっこいいんだ、とちょっと意外にでしたね。日本人の男みたいに言いふらしたりしないのね。恋愛映画としても興味深いものでしたので、良かったらぜひ見てみてくださいませ。

 

 最後に、恐らくこの主人公も森本さんのようにがんだったのではないかと推察します。そして、痛みのことも、死のことも誰にも言わず亡くなっていった。素晴らしい生き様、そして、死に様でした。

 森永さんと同じように、いえ、これは本物ではない映画という「物語」なので、もしかしたらそれ以上に、お手本となるような美しいものだったように思います。

 まぁ、理想は理想ですけれどね。

 頑張って生きていきましょう。






 それでは、今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。

 素敵な時間を過ごされますよう。願いを込めて。



 

 

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