東京都の最高峰、雲取山。標高2017.13m。山梨県、埼玉県との県境に位置し、山頂には山梨県と東京都の二つの標があり、北側の三峰神社側登山コースを行けば本格的に埼玉県となる山。
こんにちは。行ってきましたよ、雲取山。
著者のららです。お元気でお過ごしでしょうか。
東京、山梨、埼玉を跨いで旅してきました、笑
いや、本当にね、山頂に山梨県の頂の印を見付けた時はちょっと驚きましたよ。数10m先にある東京都のに比べるとかなり質素でしたけれどね、ちゃんと立っていました。
そして、私は、鴨沢コースから登って、雲取山荘に泊まり、秩父エリアの三峯神社へ降りるコースを歩いてきたのですが、帰りはどっぷり埼玉県。道標は埼玉だらけでしたね。
いやぁ、楽しい旅でした。
というのは、大嘘で、かなーり痛い旅でした・・・
何が痛いのかというとね、まず足が痛かった。
富士登山用に買ったハイカットシューズが今回3回目の山使用なんですけれど、どうしても馴染まなくて、靴擦れがひどくてね。足が痛くて痛くて、もう歩けないほど痛いわけなんです。
それさえなければ、スイスイと進んだ楽しい行程だったはずなのに、まるで人魚姫のようにズキズキと痛む足を抱えて、道中、バンドエイド変えてもテーピングしても何しても痛みは酷くなるばかりで、不快感マックス。
まず足が痛いのが最大の難点だった。そして次に、心が痛かった。
写真下、奥多摩駅から2番線バスに乗り、鴨沢へ向かう。
というのもね・・・
以前、こちらの記事で書いたのですが、自分はマイノリティに属している人間だと思っているわけですよね。スパイダーマンと同じように。世の中にはセレブ系の方々が闊歩していて、彼らと対立軸を作っている、社会的境遇的だったり人種的だったり貧困だったり、そいういう事柄において少数派の弱い立場の人たちね、そっちに属していると思っているわけですね。
ところが、その同じ仲間であるマイノリティの方々にちょっと冷たい仕打ちを受けましてね。
今回の雲取山登山で偶然出会ったり、部屋が一緒だったりした方達からですが・・、それで少しがっかりしてしまったんですよねー
写真下、平将門迷走コースという標識が至る所にある。縁ある土地なのだそうだ。
登山って、人生によく似ていて、毎回何かしら人生勉強をさせてもらうことが多いのですけれど、今回の学びって一体なんだったのでしょうかね。
本当に、悩んでしまいましたよ。
痛くても、負けずに進め、という感じなんでしょうかね。
おかげでかなりわかりやすく進むことができました。
まず、鴨沢のバス停に着くと、案内人みたいなおじさまが立っていて、(お兄さんかな?)「登山届出してねー」とか、いろんな情報をくれたわけなんですが、その中でも有益と思ったのが、以下の二点。
・熊の目撃情報がある。熊鈴をつけ忘れないように。
・富士山を登った人が辛い行程だ、と言っていた。(ナメずに心してかかれ!)
おかげで、気を引き締めて進むことができたわけなんですけれど、その方が私を見ていうわけなんですよね。「外国人の方かな・・」
私が言葉のわからないような顔をしていたんでしょうね。えっと思って、お兄さんの方を見たら、サッと目を逸らされました。私が言葉わかったのに気づいたコトでしょうね。その上で、悪いこと言ったのがわかったから目を逸らしたのでしょうね。なんか嫌なぁ感じでしたよ。
そこで、まずスタートから、私はまともな日本人には見えない、他人には「異国の方に見える」(つまりよそ者)という認識が刻まれたわけなんです。はじめからね、それですよ。そこがスタート地点でした。
私の前を「まともな日本人風」の品のよろしいご夫婦が仲良く歩いていまして、(よそ者と言われた後なので、僻みが強くなっている?)その方達の後ろを一定の距離を置いて歩いていました。時々、鹿がいたり、平将門の写真スポットになると足を止められて、ご挨拶をしたり、言葉を交わしたりしていたわけなんですが、彼らが途中で長めの休憩を取るようで、座り出して、「何か食べよう」ときっぱり。そこでお別れとなりました。なんか抜きづらかったんですがね、無下に抜いちゃいましたね、丁重にご挨拶してね。
その後は、奥多摩行きの電車の中で見かけたいかにもカースト上位の背の高い美男美女カップルね、野球の大谷夫婦のような感じですよね、彼らが後ろからやってきて、私を(無視してササっと)追い抜いて、七ツ石山方向に登って行きました。
足が痛くなかったら七ツ石山方向も行きたかったけれど、今日は無理なので、あっさりパスしましたね・・・。まきみちを、何とはなしに打ちのめされた気持ちで進んでいきました。
写真上、足が痛いのを除けば、鴨沢コースのなんと緩やかな、気持ちのいい道なことか! 丹沢のような険しい登山道ではなくて、ずっと林道のような坂道が続くいていく。
写真下、途中のブナ沢に到着。ツアー風の団体さんと合流。彼らのかしましいおしゃべりを聞く。
上品な中高年のご夫婦、若い大谷もどきカップル、そして登山ツアーの団体さん。こちらが引け目を覚えるような方々ばかりとご縁があり、そしてついに山頂で出会ったのが、外人さん、ですよね。私じゃないですよ。こちらは本物の異邦人。4人組でしたね。
写真下、小雲取山から見た景色、展望何もなし。朝は晴れていたけれど、道中すっかり曇ってしまった。
面白いのは、山頂にまた現れた大谷美男美女カップルが、その外国人団体の挨拶を軽くシカトして、通り過ぎていったことですかね。どこまで高慢なカップルなんだ、笑
なので、代わりに私が、挨拶しました。にこやかに、こんにちはーとね。そして、写真も撮りましょうかと聞きましたよ。自撮りで辛そうだったのでね。
雲取山というと東京の最高峰なので、やはり観光客が多いのだなぁ、と感心しました。
すっかりよそ者の味方のような気がしてしまったのですが、そうでもなかったらしく・・・
写真上、小雲取山近くの道標。小雲取山の山標は結局見つけられず。
写真下、雲取山山頂近くの避難小屋。立派でした。
まぁ、その話は後編にするとして、下が、山梨県の雲取山の山標です。うっかり見逃してしまいそうでした。避難小屋の後ろにひっそりと立っていました。
山梨県って存在が控えめですよね。自然と寄り添うというのか、なんかいい感じ。
東京の方の山標はというと、どーんとこんな感じでした。(写真下)
百名山の標とか、360度の方位形みたいなのに、原三角測点とか、諸々揃っていました。東京というよりは、まるで大阪みたいにコテコテでしたよ。
写真上、雲取山荘近くの山神様。無事に来れたことのお礼を言いました。
体も心もなんとなく弱っていた私を襲ったのが、雲取山山荘までの下り道と、山荘の管理人さんでしたね・・
山頂に着いたのが14時45分頃、そして休憩して、15時半頃には雲取山荘に着きました。
HPによると、雲取山荘は新井親子さんが営んでいるらしいのですが、見たことのないような方がいらっしゃいまして、(あれが新井息子さんなのか? ちょっと顔が違いましたね・・)その方が、とりつく島も無い、というような、木で鼻を括った、というような、お見事な塩対応なのですよね。
写真下、雲取山荘
まずお金を渡そうとすると、トレーを前に出すわけですよ、無言で。そこに置け、ということらしい。コーヒーとかバッジとか買いましたけれど、必ずトレーに置かないとお金を受け取ってくださいませんでした。
そして、バッジを見ていたら、曲がってしまったらしく、直しに来るんですよね。いやぁ、怖かったですね。何を聞いても、ぶっきらぼうですしね。
「食堂でコーヒー飲んでもいいですか?」
「食堂は食事の時以外は解放されていません」ときっぱり。
蛭ヶ岳山荘のみんなが集まるあの温かい居間を思い出して泣けてきそうでした。
東京って、冷たいな、おっかさん、というよそ者の気分ですよ、本当に。
こんなんで朝までやっていけるのかいな・・・
(ただでさえコミュ障なのに)
長くなりましたので、続きは続編に書きます。
今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。
素敵な時間を過ごされますよう。
願いを込めて。