パワーキューブはあるのに戦えない時代について ~懐かしの横須賀で海軍カレーを食べたことあれこれ~
お久しぶり! こんにちは!
&ハッピーバレンタイン!
昨日はバレンタインデー! いや~、ingress(私がはまっているゲーム)でも素敵なフィールドアートがたくさんあったようで、楽しませていただきました。(私は見ていただけなんだけど・・・)ありがとうございます! (twitterで)好きなエージェントさんに心のこもったメッセージをシェアするハッシュタグ、なんていうのもあったようで。知らなかった。なんかめちゃくちゃ盛り上がったような感じだな、ingressバレンタイン。
とりあえずの速報は、ingress速報さんをご覧下さいまし!
で、そんなバレンタイン、私は何をしていたのかというと、海軍カレーを食べに横須賀に行っていた。
『海軍カレー(かいぐんカレー)は、旧帝国海軍に由来を持つ、カレーおよびカレーライスのことである。 特徴はカレーに小麦粉を炒めて作ったルーを使うことであり、一般的に日本風カレーと言う場合、この海軍カレーに類するものを指す場合が多い。』 ~ウィキペディアより~
要するに、かつて日本に兵隊がいた時代・・ (あ、今もいるけど、本物の兵隊さんね)その横須賀の海軍さんが食べていたカレーのレシピのこと。旧日本軍は兵隊さんの健康にとても気を使っていて、白米じゃなくて玄米を食べさせていた。脚気で貴重な戦士が死なないように。きちんと元気で戦ええるようにね。その延長線上にあるのがやはり栄養をバランス良くとれるという海軍カレーだ。(カレーならば肉と野菜が一緒に取れる。パンの代わりに日本人が食べやすい米にして、小麦粉入りのとろみのあるルーにした。これなら船が揺れてもこぼれず食べやすい、と)
横須賀市は1999年(平成11年)5月20日に、カレーの街宣言をした。カレーで町興しをしようと決定した。マスコットキャラクターは「スカレー」さん。
よし、元気のある戦士になれるように、ぜひスカレーさんのカレーを食べに行こう!
なんて実は初めから思っていたわけではないが、ingressのカレー部(HO)の話によると海軍カレーが美味しいとのこと。ミッションも面白いというので、いそいそと横須賀遠征に出かけたわけだ。あ、あともうひとつ、パスポートを取得するために戸籍謄本が必要だった。私の本籍地は横須賀市なのである。
横須賀、久しぶりだな。(しかし、いつもわざわざ横須賀まで取りにこないといけないのが面倒だな、戸籍) 一応、横須賀まで行くからには、UPVとUPC(ゲームの経験値のようなもの)も稼ぎたいところだが、実は武器アイテムをまるっきり持っていない。最近グリフハックばかりをしているのに、あっという間になくなってしまう。そもそも石巻遠征の後から切れているのだ。なので、そのあたりはあまり期待せず、とりあえず戸籍謄本もらって、カレーを食べて、ミッションを楽しもう、と。
横浜から乗り換えて、京浜急行へ。写真上は横浜で京急の切符を買おうとしているところだ。パスモをチャージしようと思ったら、なんと京浜急行はICカードが500円からチャージできるそうだ。へぇ。こんなの初めて見た。千円からじゃないのか。すごいな、京急。と面白がって、500円をチャージ。そのまま電車に乗り込んだ。これがまた今はあまり見かけない二人用の座席が向き合っている電車。で、横須賀中央駅ホームには、なんとセブンイレブンが売店を出している。もろもろすごいな、京急。おまけに、横須賀中央を降りた途端、ここは日本か? と思うくらいに外人が出没し始めた。右から左から英語が聞こえる!!
さすがでかい基地のある街は違うな~ きっとあれは米軍の海軍さんだな。今でも本物の兵隊さんだ。久しぶりの横須賀は軽いカルチャーショック。
とりあえずモアーズシティへ。こちらの7階に休日でも戸籍を受け取れる行政サービスセンターがある。
モアーズ前のメニュー。ムーミンワッフルが美味しそう。(カレーがなければ絶対食べていた)
で、無事戸籍妙本とパスポート申請書をゲット。
横須賀だけに、三浦一族研究の専門書がズラリ。
お世話になりました。
窓口の女性に、海軍カレー知っていますか? と聞いてみた。カレー宣言している街の行政担当者なのだから、当然知っているだろうが、もしかしたら、おすすめの海軍カレーでも教えてくれないか、と。女性は難しい顔をして、
「おすすめの海軍カレーですか。○○へ行くと観光センターがありますので、そちらでお願いします」
あっさり断られる。どうも洒落の通じない人のようだ。
モアーズを出ると、神社発見。諏訪神社だ。
と、写真を撮っていると、後ろでいかにも二日酔い風の男性がふらふらしながら立ちションベンを始めた。?! こちらもカルチャーショックだ。男性が去ったあとの小便で濡れた道端の排水口を見やる。まさにドブ板か。横須賀だけに・・などとくだらないダジャレ?が頭をよぎる。そういえば、ドブ板選挙なんていう言葉もあったな。あれは立派な戦術らしい。地道に活動していくこと。う~ん、それにしても、しょっぱなから横須賀にやられっぱなしだ。
イングレスも地道に活動していけという啓示だろうか。ドブ板戦術でコツコツとA16目指して頑張っていくか。高レベルの武器が・・というより武器自体が全くないが、地道にハック、リンクを繰り返して歩いていく。
カレーの前にまずはドブ板ingressだ。ということで、どんどん歩いていく。
細い路地から大通りへ。私の好きな屋根付きの商店街に、子供の頃によく乗った青い京急バスがじゃんじゃん走っている。(横須賀はバスの多い街だ)
商店街の道はここも駅と同じように外人さんばかりに遭遇した。飛び交う英語。すごいな、ほんとに日本か。横須賀かっこいいな。
しばらく歩くと本格的インドカレーの店を発見した。今も本物の兵隊さんが活力をつけるために食べるインドカレーのようだ。地下に降りる階段の壁に英語の落書きがたくさんあった。戦士御用達。こういうの大好きだが、今日は旧日本軍に一票。ということで、残念ながら素通り。
ちなみに、建築中の馬鹿でかいマンションは完売御礼。横須賀は人気が高いようだ。
ミッションの像巡りでこんな銅像を見て回る。気だるい二日酔い風のミュージシャン。音楽家も倦怠気味。こんなところもドブ板横須賀らしいと感じるから不思議。
商店街の時計の頭に戦艦が。三笠か?!
しばらく歩くと、デパートのさいか屋発見。裏から見たところで申し訳ない。このさいか屋、かつて大通り店ががあった頃、よく来たのである。親子で遊びに来ては、必ず、帰りに、地下1階の食品売り場で実演製造販売していたさいか屋まんじゅうというものを買って帰った。サという印のはいった丸いおやきで、60年も販売していた横須賀名物だ。懐かしいなぁ。ちなみに、今ではさいか屋まんじゅうは復刻限定版のみの販売だそうだ。帰りにさいか屋の店員さんとおしゃべりをして、また復刻版が出るのを楽しみにしてますと伝えたら、嬉しそうに笑っていた。
おお、三笠公園の入口発見。イングレスミッションに道案内されて、ここまでやってきた。
ますます外国っぽさはエスカレート。
こちらにも海軍カレーがある。
米軍基地の前で立ち止まる。ここからは立ち入り禁止だ。
外国っぽいはずである。市民の憩いの場を代表する三笠公園の、入口アーチの奥(すぐの正面)にどかんと米軍がいるのである。横須賀の外人さんの多さにはリスペクトするものの、ここに来てなんとなく違和感を感じる。立ち入り禁止なのが悔しいのか? 呆然と他立ち尽くし、緑色のポータルを眺めながら、忌々しげに右に逸れる。
あら、でも右に逸れても潰せるようだ。軍事施設沿いの遊歩道を歩きながら、僅かな、低レベルの武器で、緑のポータルを潰していく。
潰したあと、フルデプロイするのもヒヤヒヤものだ。次第に高レベルレゾが少なくなってきた。
こんなの初めてだ。
イングレスを初めてこの方、こんなにアイテムの少なさに苦労したことなんてなかった。(いつでもイベントリはいっぱいいっぱいだったのに)
なんでこんな戦士の街にいるとき限って、ダメダメっぷりなのだろう。
マンションドアも異国情緒たっぷり。
日本丸発見。そうか、横須賀で生まれたのか、日本丸は。
横須賀学院が見えてきた。プロテスタント系のキリスト教主義の学校。小・中・高校とキリスト教的な価値観の人間を育てていく。うん、思想の教育でもこの辺は軍事施設に乗っ取られているようだ。
横須賀はやっぱり外人の街だな、と結論づけようとして、そこに颯爽と現れたのが三笠公園。懐かしいような、・・たしか以前来たが、まるで覚えていなかった。なんか後ろにでかい戦艦が見える。おや、やっと日本海軍(本物の方)登場か?
音楽噴水というのがあるのか、見てみようとチェック。
じゃ~ん。戦艦三笠をバックに、東郷平八郎登場。
ちょっと驚いた。この異国情緒に満たされたあとに、東郷さんを見るとは思わなかった。
ちなみに、戦艦三笠は日露戦争の時にソ連のバルチック艦隊を完膚なきまでに叩きのめし、日本を勝利に導いたと言われている艦隊の一つ。
「皇國興廃在此一戦」。東郷さんが日露戦争の開戦の時に叫んだ掛け声が石碑になっている。
うむ。日露戦争の英雄だから米軍は大目に見てくれているのだろうか。この愛国心ばりばりを。
ちなみに、三笠は1921年のワシントン軍縮条約で廃艦が決定された。日本が国連を脱退する12年前のことである。
こちらは地震などの災害の時用の非常用の貯水槽。SL内部には、三笠公園に避難してきた人に1日3リットル、3日配ることのできる100㎥の水が張っているそうだ。横須賀市準備ばっちりだなぁ。偉い。
三笠の正面に回ったら、戦艦の一番突き出たところに、菊の御紋が入っていて驚いた。天皇陛下万歳、なんて今でも反戦派が揶揄して使うが、まさに天皇を掲げて、バルチック艦隊に突進したわけだなぁ。
それにしても広角レンズのため、船が歪んでひどい。無修正で申し訳ない。
猿島が見えている。
少ない武器で緑に染めながら公園の奥まで歩く。ゴウと音がするので何かと思ったら、立派な滝が流れている。で、下の写真の池は、後ほど噴水が突然踊りだした音楽噴水池。こちらも見事な噴出ぶりだった。水攻めだな、衣笠公園。というより異国の中にポカリと浮かんだもはや城のよう。(に見えてきた)
ここで皆、海をバックに記念撮影をしていた。
・・と、音楽が鳴り出して、
音楽噴水が始まった。カメラを抱えて、音楽噴水池にダッシュで戻る。
呆然と水のダンスを眺めていた少年。このあと音楽と水の動きに合わせて、突然踊りだすから可愛いったらなかった。
肝心のドブ板イングレスの方は苦戦が続いた。と、いうよりもう武器がなかった。Weaponsは2ケタまで落ち込み、XmpはL8どころかL7さえもない。三笠公園はお手軽ミッションが幾つかあり、ハックだけではなくて、ポータルを自勢力にするかアップデートをするとクリア、というものだったせいか、またそのミッションが人気のようで、(敵も味方もすぐ近くにいるようだった)フルデプロイしてもしても、その傍からレゾネーターが溶けていった。
こんなところでわんこはしたくない。敵のミッションも邪魔しないようにと考える。初めのうちは東郷平八郎と戦艦三笠をリンクで繋げて喜んだりしていたのだが、段々と、キーはあるのに、リンクやフィールドが全く作れない、もしくは作っても維持できない苛立ちがつのってきてしまった。ここまできて荒らして帰るみたいで嫌だなぁ。と、最後は意地で幾つかのフィールドを作る。
写真上は、日暮れ後の戦艦三笠。辺りが暗くなると、存在感が増す。昼間見るとおもちゃっぽいのだが、こうやって夜に対峙すると、しみじみと戦時中のこと、この船が海で戦っていたときのことなどに思いを馳せる。
頑張らないとな。戦艦三笠のように無敵艦隊を敗れるような存在になれるといいが。
夜になるとまた、横須賀の街の英語の音響は一層高くなる。写真上は、ケージャン・クレオロール料理店の NawlinsBBQHouse さん。店内は賑やかで楽しそうだった。(奇しくもパーティが開かれていたらしい)いいなぁ。やはりなんだかんだ言っても横須賀の異国情緒はたまらないな。父親がなぜ、本籍を死ぬまで移そうとしないのか、わかるような気がしてきた。NawlinsBBQHouseさん、楽しそうで、よほど入ろうかと思ったが、いやいや、違うって。忘れてしまいそうだった。今日は海軍カレーを食べに来たのではないか。
スカレーさんに向かってダッシュだ!(お腹空いた!)
千日商店街を走る。ちなみに、横須賀カレー本舗さんは横須賀中央駅正面の大通り沿いに建っている。
じゃん。
か、かわいい。
横須賀海軍カレー本舗の前では、海軍カレーのマスコット、スカレーさんがお待ちかねだった。
横須賀海軍カレー本舗の前では、海軍カレーのマスコット、スカレーさんがお待ちかねだった。
1階がお土産屋さん、2階へあがると、レストランだ。
混んでいる。なんかマニアっぽい人がいっぱいいる。店内は海軍グッズが満載。舵のオブジェに三笠のフィギュアに海軍気分を味わえるコスプレ用の帽子が用意されていたり。流れている映像は、当然? 坂の上の雲だ。で、メニューを頼む前から、突然軍艦マーチが流れてくるのだ。なんだなんだ、この大音量は。軍艦マーチに乗ってお誕生日ケーキみたいに運ばれてくるどでかいカレー。軽い拍手に記念撮影。
あれは何かと帰り間際に訊ねたら、
「横須賀海軍チキンカツビッグカレー砲 featuring戦艦三笠」
だそうで、2,300円のカレーメニューで、頼むと可愛いメイド姿の店員さんが、席まで届けてくれるのだそうだ。軍艦マーチに乗せて華々しく!
私が食べたのはこちら。定員さんにおすすめされた一番人気のよこすか海軍カレースペシャル。
写真下は海軍カレー本舗の本物のウェイトレスさん。(仄かにぼかしてますが)接客が親切丁寧。おまけにめちゃくちゃ可愛い! 秋葉原のメイドさんなんてメじゃない! 三笠時代の兵隊さんと今の自衛隊さんくらいの差があるかも。(秋葉原のメイドカフェ行ったことないけど、チラシ配っているところはよく遭遇) おかげで気持ちよくお食事させていただいた。貴方もぜひ海軍カレーをお給仕していただいてはいかがだろうか。
海軍カレーは、めちゃくちゃ美味しかった。ボリュームも十分。お腹いっぱいになってしまった。原因はお肉かも。チキンと牛肉を選べる。私はチキンをチョイスした。大きめのジューシーで柔らかいチキンがゴロゴロ入っていた。ジャガイモもゴロゴロ入っていた。うん、大満足だ。ルーも適度なとろみがあって上品だ。スパイス云々というよりは、このお肉と野菜とルーの絶妙なバランスにうっとりという感じか。よくイギリス海軍のカレーシチューをここまで日本流に、独創的に作り上げたものだ。私は味の美味しさよりもそっちに感服してしまった。日本人の真似だけでは済ませないオリジナリティというか、ひと工夫のアイデアの素晴らしさというか、ただでは済ませない開発精神がすごいなぁと。
また、戦場の戦士のために開発された食べ物だから、体の根源的な要素を満たすようにきちんと計算されて作られている。栄養学のことはよくわからないが、美味しくて体に良さそうなのは確かだ。これを食べたら、バリバリ戦えそうである。
なんて、語っているうちに、はっと気が付くと、スカレーさんが緑に染まっていた!!! ガーン。(ちなみに、イングレスのポータルは3個~4個入る、この日はL1~L3ばかりだったが・・食べるのと写真を撮るのに気を取られハックを忘れていた!)
もう弾がまったくない。レゾもL7さえない。それでも、守らなきゃいけないものがあるんだ! 戦時中当時の、本物の兵隊さんの気持ちになって、ボロボロの体、もとい、ボロボロの資源でスカレーさんを奪還。ぜいぜい。
いや、彼らはこんなもんじゃなかったよ。気楽なもんだよ。そうは思うものの、・・・それにしても、初めてだ。もうXmpバースターの残りが一桁である。あと5個とか、6個とか・・・うそだろ・・
L4とか使うのいつぶりだろう・・それでもちゃんと敵を倒せるのだから、なんだか大切なことを思い出したような気持ちになってくる。
しかしついにそのL4、L3も使い果たした。海軍カレー食べて、元気もりもりなのに。イングレスで言えば、パワーキューブだけはたくさんあるのに、戦えない戦士って。悲しい。
木の舵に横須賀市町のサインが飾ってある。
さらば、戦艦三笠よ。パワーキューブだけは死ぬほどあったのに、当時、お前を廃艦しなくてはならなかった。日本軍も辛かったのだろうな・・・
で、そうか。今もなのかな? 意気地と力は死ぬほどあるのに、武器は作れない。使えない。うん。自衛隊も辛いのかなぁ・・・
なんとなく、少しだけその思いを理解したような夜。ドブ板イングレスいくらしたってだめだな・・・ 早く、武器補充に行かなくちゃ・・・(レベル16になれない)
店を出れると、1階のお土産屋も閉まり、すっかり夜が更けていた。
横須賀中央駅に戻って、あとは帰宅するだけである。ああ、今日も楽しかった。ふと、駅前で、海軍さんのような制服の学生さんと遭遇した。通りすがってから、足を止めて、振り返って彼らを見る。あとで調べたところ、海軍のような制服を着ているのは、防衛大学の学生さんか、もしくは海上自衛隊の方々だそうだ。(訊かなかったが、若かったから大学生かな?)日本の未来を託す若者たち。横須賀の街らしいその姿に心ときめいて、写真を撮らせていただいた。
快く承諾していただき、ありがとうございます。かっこいいなぁ。
というわけで、ハッピーバレンタインのプチ遠征は終了。
結局、稼いだのは、AP198,063 UPV65 UPC32 デプロイ454 リンク62 歩いたのは13キロ。
ではまた! 最後まで読んでいただきありがとう。次回会える時を楽しみにしています。
(週に1度ほど更新しています)