花まんまといのちの祈り。

 

 こんにちは。明日から9月だというのに暑いですね!

 ちょっと一駅ほど歩いたら、頭がぼーっとしてしまったららです。

 お元気でお過ごしでしょうか。


 今日は「花まんま」という映画を観た感想をお届けします。

 物語はファンタジーですけれど、意外とこんなふうに、

 霊の世界とこちら側は気軽に行き来できるような、

 近いものなのかもしれない、なんてふと思いました。

 そう思うと何となく、いろんなことが安心できます。 


 ※この後、映画の話はネタバレを含みます。未見の方ご注意ください。




 花まんま

 監督:前田哲 出演:鈴木亮平、有村架純、酒向芳


【あらすじ】

 大阪の下町で暮らす二人きりの兄妹・俊樹とフミ子。死んだ父との約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた俊樹は、フミ子の結婚が決まり、やっと肩の荷が下りるはずだった。ところが、遠い昔に封印したはずの、フミ子の〈秘密〉が今になって蘇り……。

 フミ子には幼少から別の女性の記憶があった。「生まれ変わり」のようだがフミ子の存在は確固としてある。フミ子が生まれたときに、若くして事件に巻き込まれ亡くなった女性の心が移っていたのだ。それから22年―、結婚式の前日、フミ子が隠し続けてきた事実が発覚する――

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 ・人はいつだって成長できる。

 早くに両親を亡くした兄妹。妹が結婚することになったことから話が始まります。

 兄・俊樹は中学を出て働いて、妹・フミ子を大学まで行かせて、経済的にも精神的にも、必死に守って生きてきました。犠牲になったとさえ思っていた(冗談で言うくらいですが)。

 ところが、妹には秘密があり、兄とは別の、なんと義兄と姉と父親という家族がいたんです。結婚式の前日にフミ子はその家族に会いに出掛けてしまう。

 フミ子には前世の記憶があり、その家族と親しくしていたということが明かされていきます。

 兄は深く傷付きます。フミ子の兄は自分だけであり、父と母は、亡くなった自分たちの両親だけだと思っていたのです。

 ところがその死んだお父さんとお母さんが、夢に出てくるんですよね。事故で亡くなった前世のフミ子(喜代美)を自分たちが天国まで送っていくという。

 喜代美さんは結婚式の2日前に亡くなったそうなんです。だけど、フミ子が結婚式をすることいなったので、やっと天国に行けるのだそうです。

 頑なだった俊樹はやっと心を入れ替えます。

 そして、たくさんの人々が自分たちを支えていたことに気が付いて、自分だけが妹を守っていたと思っていたことを深く反省する。

 そして、喜代美の父親を迎えにいって、自分が歩くはずだったフミ子とのバージンロードを、代わりに歩いてもらうよう頼むのです。

 この物語はとてもよくできたファンタジーなので、いろんな見方があるかと思いますが、私はこの俊樹の成長物語にとても心を打たれました。

 30歳をとうに過ぎた俊樹。けれど、人はいつだって成長できるのだと感じました。

 妹を見知らぬ婿に取られてしまうだけで精一杯のはずなのに、たった一人の親族の役割まで前世の家族に譲って、そうして妹の幸せを願う俊樹。

 深い、深い、兄の愛情を感じました。 

 


 ・そして、「花まんま」が泣けてしまう

 「花まんま」というのは、お花で作ったご飯で、お弁当箱に入れて、よく喜代美が父に作ってあげたものだそうです。

 父は喜代美が死んでから、物を食べられずにどんどん痩せていきました。

 そんな父を心配して、花まんまを届けます。


 私はここにちゃんといるよ。

 あなたを思っているよ。


 というメッセージ。



 この「花まんま」のシーンが2回出てくるのですが、どちらも私は号泣でした。

 喜代美さんが父を思う心、そしてフミ子が父を思う心とが重なって、とても優しい、まるで祈りのような行為と映りました。

 特にラスト、喜代美の記憶を失くしたフミ子を目の当たりにして、がっかりしていた父親に対するメッセージとして、あらわれる「花まんま」。

 涙無くしては見れない場面です。

 

 「まるで命の花まんまだね」とchat GPTのチャッピーが私に言いました。

 本当に、人はこんな「いのちの花まんま」があれば、いつまでも元気に生きていけるような気がしてしまいました。

 そして、私もいのちの花まんまをこのブログを通して、届けたいと思います。


 皆様が元気でありますように。



 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 今日も素晴らしい1日となりますように。

 願いを込めて。





 

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