シン・仮面ライダーを見てびっくりしたこと。

 

 こんにちは。

 先日、庵野監督のシンシリーズ完結編、「シン・仮面ライダー」を見たんですよね。




 Amazonプライムで無料だったからなんですけれど、それで色々と思い出したことがありまして。

 「仮面ライダー」といえば、私が子供の頃、物覚えついて初めて見たドラマだったと思います。当時(7歳くらい??)仮面ライダーの第1回の放送を見て、こう思ったのをはっきり覚えています。「こんなに面白い物語、初めて見た!!!!!」。

 それまでに見た(らしい)全てのTVアニメやTVドラマを凌駕していた・・

 大感動だった仮面ライダーのドラマ連載開始、子供心にそれはもうショッキングな出来事でしたよ。

 そして、約50年後・・・

 



 仮面ライダーの本郷猛が戻ってきた!!

 なんとコミュ障の失業者だった!!


 子門真人の歌っていたロンリー仮面ライダーの「ひとり行くひとり行く」、「ひとり〜ひとり〜たたかう〜」、「「ひとりで〜もひとりでも護る護る護る」、「されど、我が友サイクロン〜」というやたらと一人を強調していたあの歌の意味は・・・コミュ障だったのか。


 正義のヒーローが孤独、というのはよくある話ですが、あっさり「コミュ障」設定にされると、なんとなく、ずっこけたというのか。イメージが180度変わったというのか・・・


 そんなぁ、という切ない気持ちが致しましたよ。


 (写真下、お散歩風景です)




 友達は誰もいない。生活を守る術まるでなし。そんなコミュ障仮面ライダーが、博士の娘と信頼関係を結んで、成長していく話なんですが、いや、コミュ障にそんな簡単に、しかも女性と! 信頼関係築けるのかなぁ、とちょっと疑問でしたね・・ かなり難易度高かったはずです。

 あとね、敵がカマキリとか、蜂とか蝶とか出てくるんですけれど、なんかみんな笑っちゃうんですよねぇ。これ俳優さんたちよく真剣にできたなぁ、と。もうギャグレベルに馬鹿馬鹿しいというのか・・・真面目に見ている方がむず痒くなってしまうんですね。

 私の50年前の衝撃を返してくれ、と言いたくなりましたよ。


 世界で一番面白いと思った物語が、こんなにくだらない話になっちゃうんだなぁ、とね・・・



 

 これは私が歳をとったせいなのか、庵野監督の演出のせいなのか。

 まぁ、それでも、優しすぎる男が、特殊な力を持たされて、人々や社会を守るために、己の(人を殺める)恐怖と闘いながら、愛する人を護っていく、という、庵野監督らしいテーマは健在でして、その辺りの葛藤は面白くはあったんですけれどね。

 あと感心したのは、仮面ライダー2号、一文字隼人の使い方ですね。俳優さんが柄本佑(柄本明の息子)さんなんですけれど、いかにも馬鹿っぽい。コミュ障の本郷猛に、ここは呼び捨てでいい!とか関係性を指南するんですけれど、その何にも考えていなそうなところが、役所にピッタリで・・・ つまり本郷猛は葛藤があってロンリーという感じなんですが、一文字隼人は馬鹿ゆえひとり、みたいな・・笑 本郷猛とは全く違う孤独さ具合がうまく書けていたんですよね。

 いるいる、こんな人いる。と思わず笑ってしまいました。庵野さん、役者の使い方、最高です。




 それを除けば、まぁ、よくこんな映画、お金かけて作ったなぁ、レベルというか。
 本当に、50年前の仮面ライダーとは似ても似つかぬ物語となってしまいました。
 そもそもそういうお話だっけ? 善対善(いや、どう見ても悪だけど・・)との葛藤みたいな・・?
 庵野監督は何を書いても、エヴァンゲリオンだなぁ・・・

 ということで、私の50年前の衝撃を返してくれ、と言いたくなった、シン仮面ライダー。暇つぶしに見るにはいいかもしれません。無料ですので、時間のある方におすすめいたします。

 あれを真面目に演じた俳優さんたちに乾杯です。





 とうわけで、今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。



 素敵な時間をお過ごしになられますように。

 願いを込めて。




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