同じ日常を繰り返すことって、意外と戦いの末に手に入れた幸福だったんだなぁ。映画「希望の灯り」


 こんばんは。

 お元気でしょうか。相変わらず更新は滞っています、すみません。

 ところで、auの通信障害、すごいですよねぇ。こんな長い時間繋がらなくなることなんて、過去になかったと思うんですけれど。

 で、あれ、総務省が5Gに早く移行しろと行政指導したすぐ後に起きたんですよね。auがテンパっちゃって、それが原因じゃないのかと言われていたりして。

 5Gなんてろくなもんじゃないって気がします。(私は未だに4Gを死守)

 

 今日は猫とまったりしながら、お家movieを楽しみました。旧東ドイツを舞台にした、「希望の灯り」という映画です。



 「希望の灯り」

 トーマス・ステューバー監督。フランツ・ロゴフスキ、ザンドラ・ヒュラー、ペーター・クルト出演。

 【あらすじ】(アマゾンプライムビデオより抜粋)

 ドイツ東部ライプツィヒ近郊の田舎町に建つ巨大スーパーマーケット。建設現場をクビになり、在庫管理係として働きはじめた無口な青年クリスティアン(フランツ・ロゴフスキ)は、レジでの雑踏やフォークリフトなど、全く未知の世界に放り込まれるのだった。飲料担当のブルーノ(ペーター・クルト)は、仕事のいろはやフォークリフトの操縦をクリスティアンに教え、彼にとって父親のような存在となる。ある日クリスティアンはお菓子担当の年上女性マリオン(ザンドラ・ヒュラー)の謎めいた魅力に一瞬で惹かれ、コーヒーマシーンが置いてある休憩所で二人は少しずつ距離を縮めてゆくが…。



 なんか地味な映画で、淡々と日常が描かれるというお話なんですけれど。

 じわじわと良かったですね。少年時代に服役した脛に傷を持つ青年が、あるスーパーマーケットで働くことを通して、人として更生していくというような物語なんですよね。



 ドイツの再統合の後にできた巨大スーパーマーケット、そこで働く人たちや、通勤のバスの運転手などの関係者の人たちがね、もう一つの村になっていて。

 なんていうか、みんなちょっと変わっていて、心に傷を背負っていたりして、彼らがみんないい感じなんですよね。
 主人公の青年にとって、更生施設みたいな、病院のような。優しい環境なんです。

 青年は毎日毎日同じような日常を繰り返すんですが、(毎朝制服を着る同じシーンが繰り返し映し出されます)
 その同じことを繰り返す日常を通して、少しずつ変わっていくんですね。


 ままならぬ恋や、ラストには悲しい出来事も起きるんですけれどね、それでも、前に進んでいこうとする最後には力強さというか、タイトルそのままの希望の灯りが生まれて来て・・

 思うに、青年は社会の底辺を歩んできた、言葉悪く言うと、クソみたいな人生を送ってきたあまり幸福ではない境遇だったわけなんですけれど、こういう何気ない「同じことを繰り返す日常」をやっと手に入れることができたという。

 その当たり前のことがどれほど尊くて、どれほど幸せなことなのか。

 痛いほどに感じさせられる映画でした。



 印象的だったのは、主人公の青年が、眠れない夜に、「僕らのスーパーマーケットが開くのをひたすら待った」というところですかね。
 スーパーマーケットは村(ムラ)であり、そこで働く者たちのつながりは、もう家族そのもののように感じました。

 旧東ドイツという歴史的背景のなせる技なんですかねぇ。今の日本では、職場とのこういうつながりというものが消え失せている気がしますので、だからなんとなく懐かしくて、切なくて良かったですね。

 とにかく淡々と描かれる日常がいいんです。

 私の日常も、クソ面白くもない、同じ日々の繰り返しだなぁ、なんて思ったりもしますけれど、その有り難みというかね、奇跡のようなものを、ささやかながら感じさせていただきました。

 アマゾンプライムで無料ですので、明日会社行きたくないなぁ、なんていうときに見ると希望の灯りが見えたりするかもしれません、笑


 では今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。


 素敵な時間を過ごされますよう。

 願いを込めて。