イカれている奴がまともで、まともな奴がイカれている。「12モンキーズ」


 こんにちはー

 ウクライナのことは先ほどの記事に書いたので置いておいて、私の近況を少し。

 2月からひどいしもやけに悩まされています。両足と両手。毎年指一本くらいならあったけれど、こんなに広範囲にしもやけにかかるのは初めて。痒い、痛い、歩くのもしんどい。よほど栄養分足りていないんだろうなぁ、なんて、食生活による体質悪化を自省しています。 

 体も太りやすくなってしまいましてね、毎日1000カロリー以下に抑えないと太ってしまいます。どれだけ基礎代謝落ちてるねん。太りたくないから食べない→しもやけ悪化という悪循環に陥り、はぁ、もう不二家のケーキが恋しい。今はケーキどころじゃないのが本音。残念なことです。

 そんな私はせっせとおうちmovie。時間あると見ちゃうよね〜 ということで、天皇誕生日に見たのは、こちら。

 「12モンキーズ」



 これ若いとき見たんですけどね〜 すっかり内容を忘れていました。いや、面白い。いい映画は何度見てもいいです。テリー・ギリアム最高。


  テリー・ギリアム監督。ブルース・ウィリス、マデリーン・ストウ、ブラッド・ピット出演。

 【あらすじ】

 2035年、人類は1997年にウイルスによって全人類の99%が死滅し、生き残った1%が地下で暮らしていた。囚人のジェームズは特赦をかけて、純正ウイルスを入手する任務に取り組むことになる。ウイルスが撒かれた1996年のクリスマスにタイムトラベルするのだ。しかし、タイムマシンの故障により1990年に到着。ジェームズがいくら、間も無くウイルスによって50億人が死ぬ、俺は未来から来た、と言っても誰も信じてはくれず、彼は精神病院送りとなっってしまう。ジェームズは人類滅亡を阻止することができるのか・・




 人類滅亡が近い未来。廃墟となした街並み。なんかあらすじ読むとヒーロー物みたいですが、いや〜 ブルース・ウィリスがほんと良い。なんでこんなに肩の力が抜けていて、深みのある演技をするの。この方が出てくるだけで、安手のヒーローものにはならない。人生の深淵をついてくるような映画になるから不思議。



 ブラピも若くて最高にかっこいいですしね。この映画で助演男優賞を幾つかもらったみたいですが、本当にかっこいい。そして、上手い。イカれている者が実はまともという人生の皮肉を全身で演じています。
 もうブルース・ウィリスとブラピ見ているだけで、この映画完結してしまいそう。



 なんていうと映画ファンに怒られそうですがね、笑

 実際、人生の深淵をついてくるような映画なんですよ。(特にラスト・・)いわゆるタイムトラベルものですが、ジェームズの行動により未来も少しずつ修正されて、新たな使命が生まれてくる。未来の謎が少しずつ明かされる。とても面白い作りになっています。
 12モンキーズというのは何ものか、という謎が前提としてあったんですよ。ウイルスを拡散した秘密結社のように思われていて、ジェームズはそれを追っていた。ところが・・と続く。いや、面白い。(一人で盛り上がってすみません)




 また、ジェームズは自分の1960年にタイムトラベルした時の言動こそがウイルス拡散の未来を起こしてしまったのではないか、と悩みます。12モンキーズと真犯人が同士ではないかと想像していた方がいましたが、ジェームズが救われるためにはあれは別の犯人でなければならなかった。実際、まったく関係なかったのだと思います。




 紆余曲折の末に、ラストでは人類は救われる。そう示唆して終わりです。過去は修正された。(タイムパラドックスは起こらないが、救われる世界が生まれる?)ハッピーエンドと言われています。で、ここからは私見ですが、真犯人は空港でウイルスを撒いているんですよね。
 飛行機に乗ってきた彼は赤い顔をして、明らかにウイルスに侵されていました。隣に座った未来から来た科学者にも感染しただろうと予想します。なので、人類滅亡は救われた世界においても、未来が救われたかどうかは不明という・・・
 私的には、なんとも皮肉的な結末に見えました。
 でもこのシニカルなラストこそが、テリー・ギリアムっぽくていいです。
 私的には。
 どんなラストと読むかは、見る方次第だと思いますので、是非、現代のコロナウイルスの時代を連想しながら、このウイルスによって滅亡する未来のお話を楽しんでみてくださいませ。



 というわけでまとめです。

 ウイルスで99%の人類が死滅する物語を見たら、そのウイルス拡散の原因がまともな者による人為的な仕業だったと知って、ちょっと薄ら寒い気持ちになった! 現代のコロナ騒動もそんなことがあるかもしれない、なんて想像してしまう。ラストをどう読むかで、この映画の感想はずいぶん変わるような気がするので、様々な見方で楽しめると思う。

 ブルース・ウィリスとブラット・ピットは最高。どちらも素晴らしい演技。いるだけで映画の価値を上げているように思うので、ファンじゃない方も必見です。



 ではでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

 素敵な時間が訪れますよう。

 願いを込めて。




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