生きる意味までを根底から覆してくる「マトリックス」。

 

 こんばんはー

 ずいぶん映画を見ていなかったんですが、今日は久しぶりに見ました。懐かしのマトリックス! ネタバレを含みますから、見ていない方は(いないと思うけれど・・)読むのやめてくださいね〜

 映画界に革命を起こした「マトリックス」。電脳空間モノSF映画の金字塔。オタク映画の最高傑作。いや〜 何度も見てるんですけど、何度見てもいいですね。何がいいって、とにかくカッコイイです。あの黒づくめのファッションも、カンフーワイヤーアクションも、薬莢がバラバラと零れ落ちる銃の乱れ撃ちに、パソコンや電子機器が未知の夢の入り口だった時代の輝きにワクワクする感じもね。その割に仮想空間とのと出入り口が、黒電話や公衆電話というちょっとアナクロ的な所もセンス感じるしねぇ。

 これは新作も見に行きたくなっちゃうなぁ。



 「マトリックス」

 ウォシャウスキー兄弟監督。キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス出演。

 【あらすじ】

 1990年代、大手ソフトウエア会社のプログラマートーマスは、天才ハッカー「ネオ」という裏の顔を持って生きていた。いつもと同じ毎日。しかし目が覚めても未だに夢を見続けているような気がする日々。そんな現実に違和感を感じていたある日、「人間」たちが彼にコンタクトを取り、彼の生きてきた現実が仮想現実の偽装社会であることを告げる。世界終末論的人類文明の生き残りである「人間」を信じて現実に覚醒するか、それとも人類の敵「AI」が生み出した電脳空間の中で夢を見続けるかのか。(その選択を知るのは後の話)選択を問われたネオは、真実を知ることを選んで2100年代のリアル世界に覚醒する。そして、「人間」たちは、「ネオ」を人類の救世主の生まれ変わりであることを信じるのであったが、肝心の(神の)「預言者」がそれを否定して・・・。




 マトリックス、といえばとにかくカッコいい! 主人公ネオを、若き日の透明感のある存在のキアヌ・リーブスが演じています。適役ですよねぇ。黒づくめのファッションも、あの黒いサングラスに黒いマントのような長い衣装も最高です。トリニティのキャリー・アン・モスもとにかくカッコいい。この主役二人が殴り込みに行くシーンなどとにかくカッコ良すぎて恍惚感マックスの昇天ものですね。

 それと印象的なのはやはりカンフーアクション、そしてマトリックス(仮想現実の中での)銃撃戦。あの薬莢が乱れ飛び散る様! 




 でも、カッコイイで終わらずにストーリーもちゃんとしているんですよね。ウォシャウスキー兄弟さんというのはかなりのオタクらしくて、リア充を否定してしまった! 

 私たちの生きている世界こそが仮想現実である。そして現実の人間たちはカプセルの中で培養されているAIのエネルギー源でしかなかった! なんとAIの餌に成り果てていた人間たち・・・ しかし、人類の残党は未だわずかに存在していて、まだまだAIとの戦いを諦めてはいない。そこにさっそうと救世主が!!

 これねー、ぶっちゃけ当時は衝撃的な世界観でした。リアルが仮想現実だと暴露するストーリーというのは初めてだったんじゃないでしょうかね。今は結構そういう物語が多々ありますけれどね。


 暴露・・・と書きましたが、わたし的には、夢と現実の区別がつかない世界というのは存在すると信じています。私たちの生きている世界がそうでないと否定できる人は少ないんじゃないでしょうかねぇ。

 この映画の見所は、何と言っても、この斬新かつオタク的なストーリーを空想の産物と見るか、現実として重ね見ることができるか、この一点にかかっているような気がします。




 もしもストーリーがリアルであると、自分の世界と重ね見ることができたならば、これほど面白い映画はないですよねぇ。
 私たちはコントロールされた存在である。誰に? AIに。でも実際はAIではなくて、他の者かもしれない。それでも私たちの現実は、リアルではなく、夢の産物である。本体はどこに? 実物のわたしがいるならば夢よりもそちらを重視することが生きる目的なのではないか? そんなことを考えながら見ていると、もう十中八九、世界観の術中にはまって、ドキドキワクワクが止まりません。実物の彼方の自分を夢想してはうっとりしてしまいます。


 「現実」の社会の中で、戦って生きていく意味を、あたらめて教えてもらっているような気がするんですよね。本物の「現実」のわたしが待っているんだから、こんなところで躓いている場合じゃないよね〜とかね、今何をなすべきかの使命が違ったのもの感じてくるわけです。


 また、この映画はかなり聖書をモチーフにしていると思います。最後のネオが生き返るという奇跡もキリストの復活を再現しているような気がしますね。キスで再生というところがおとぎ話っぽい要素もあり、神聖なものと寓話とをミックスしていて最高です。


 キスで復活、そして、救世主としての覚醒。
 この辺りは、預言者の言葉が、言葉としての意味だけを持つのではないということを示唆していますね。人類の謎を感じつつ、次作へ続く・・・


 それにしても、若い頃見たときはストーリー展開が早すぎると感じ、ついていくのが辛かったマトリックス、何度も見ているせいか、歳をとったせいか、いやいや、現在では展開の早いSFXを駆使するスピード感ある映画を見慣れたせいかもしれません、割と簡単な展開に感じました。

 しかし、キアヌの透明感ある美しさだけは色褪せません。
 これは本当に奇跡だなぁ・・・



 お時間ある方は新しい発見があるかと思いますので、是非、マトリックスを見てみてくださいませ。名作は何度見てもいいものですねぇ・・・


 ということでまとめです!

 久しぶりに、「マトリックス」を見たら、アナクロな電脳空間と、革命的なアクションシーンが斬新すぎて、あらためて感動した! 戦闘の舞台となる仮想現実の廃墟のような演出もたまらない。ストーリーはエグいが、自分の現実と重ね合わせると、今のリアルが違った意味に感じられくるので感慨深いものがある。ネオとトリニティのカッコ良さは追従を許さないものがあるので、現代の映画を見慣れた方も古典の勉強としてみることを是非お勧めしたい。


 今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。


 素敵な時間を過ごせますよう。

 願いを込めて。




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