理想の子供時代と青春時代にほっこりする、「僕を育ててくれたテンダー・バー」。


 こんにちはー

 オミクロンが酷くて、なかなかお出かけできません。おうちmovie見てまったりしています。

 テレビも(全く見ない派だったのですが)最近よく見ていますよ。鎌倉殿の13人、三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ、面白いですねぇ。朝ドラ、カムカムエヴリバディもいいです。 

 私事ですが、テレワークをするようになって、朝ドラを見れちゃうんですよねぇ。

 テレワーク初めての経験ですが、通勤がないってホント楽。これがずっと続けば、田舎暮らしも可能になるんでしょうが、そうそうオミクロンは続かないですよね、・・と楽観的に思っていますが。

 さて、先週見た映画、「僕を育ててくれたテンダー・バー」。ジョージ・クルーニーが監督した映画の今日は感想です。



 「僕を育ててくれたテンダー・バー」

 ジョージ・クルーニー監督。ベン・アフレック、タイ・シェリダン、リリー・レーブ、クリストファー・ロイド出演。

 【あらすじ】
 JRはアイディンティティーを持てない少年。ラジオのDJをしている父は家庭を顧みず、JRと母親は祖父と伯父チャーリーの居る家にお世話になることになる。チャーリーは父親代わりとなり、JRに男の作法や様々なことを教えてくれるのだった。本をたくさん読めば作家になれる、と教えてくれたのもチャーリーだ。JRは将来作家になることを決める。大人になり、身の程違いの恋をしたJRは、作家という夢が障害となることを思い知るのだったが・・・



 なんだかほっこりしていい映画でしたねぇ。何がいいって、音楽がね、70年代に流行った音楽らしいんですが、妙にカッコよくって。それと人間関係ね、家族とのひと時、伯父さんと友人たちとドライブする時間に、バーで過ごす時間、とにかく時間がね、まったりと流れるんですよ。
 昔の時間軸というのは、こうも緩やかなのね。
 というか有意義というのか。関係性が深く濃厚なのに、時間が緩やか。
 今っていろいろと希薄ですもんねぇ。その割にさっさと流れていっちゃってねぇ。




 他の方のレビューで、自分も子供の頃に大人たちに育ててもらった、その頃の郷愁を感じると書かれていた方がいたんですが、ホントなのかなぁ。かなりご年配の方かなぁ。
 私が子供の頃はこういう濃厚な関係性はもうかなり薄かったような気がします。育ててくれた隣人や親戚なんて一つも思い浮かばない、笑。私の子供時代が酷かっただけかもしれませんが。


 でも今の時代はもっと酷いんじゃないかなぁ、どうでしょう。
 この映画は、こんな大人たちがいてくれたらいいな、という夢の世界ですよ。父親には恵まれなかったけれど、素晴らしい関係性に溢れています。JRが彼らと過ごす時間がもう最高。スマホとかね、テレビとかに頼らない時代でしょう、だからこその緩やかな時間の使い方というか、煌めきのようなものがあるような気がしますね。古き良き時代、こういう映画を見ちゃうと、便利になるのも考えものだなぁ、と真面目に思う。たまにはスマホを手放して、本を読むのもいいかもしれませんね。
 だからというわけではありませんが、ロシアに凝っている私、昔懐かしいドストエフスキーを再読をし始めました・・(余談です、すみません)

 

 ただJRが恋をすると、ちょっと風向きが変わってくるのね。肉欲って罪よねぇ、ってホントしみじみ感じました。緩やかな時間も煌めきも、一瞬で虚無に変えちゃう。JRが妙な方向に流されないかハラハラして見ていましたが、ここでも伯父さんのチャーリーが心あたたまる助言をしてくれたりします。恋の情熱があまりにも悪魔的で、伯父さんの存在を弱く情けなく感じたりもするんですが、(=JRが弱く情けない)でもそれも含めて、すべてが人生ですよねぇ。JRが成長していく過程を見れて面白かったなぁ。





 恋のために夢を捨てて仕事を得ようとするJRですが、結局、その「手段」は手に入れることができませんでした。就職した大手新聞社の記者になれなかったんですね。その辺りも皮肉というか、人生のいたずらを感じたりしましたけれど。失敗も挫折も、ラストの道に繋がっているんですねぇ。
 そう、最後、JRが長い道をドライブする姿で終わるんですけれど、なかなかぐっとくるものがありましたよ。全てはこの道に通じていたんだなぁ、とね。



 あともう一つ印象的だったのがお父さんですかね。
 先ほど父親には恵まれなかったというようなことを書きましたけれど、最後の父親と息子の再会のシーンはとても良かったです。ダメな父親が、酒の力を借りて、・・・このお酒をグッと飲み干すところが強調されて書かれているんですが、その力を借りて息子に酷いことをいう。彼を突き放すんですねぇ。父親の決意というか、愛情が感じられてなんとも言えませんでした。ダメな父親なりに、息子を愛していたんですね。まぁ、お父さんがラジオのDJってところも古き良き時代の浪漫があっていいんですけどねぇ。お父さんとのラストシーンは必見かしら。

 総合的に、良い映画だったと思いますよ!
 とりあえず、恋(肉欲)は悪魔だ、笑。スマホとテレビのない時代は最高、笑。
 


 というわけでまとめです!


 純朴な少年が優しい大人たちに恵まれて大人になるまでの青春ドラマを見たら、時代考証が最高で、当時の煌めきに心の底からうっとりした! 時間の使い方が、昔の方が上手いような気がしてくる。(SNSを見て無駄に過ごす時間がバカらしくなる!)そして、うざいほど濃厚な人間関係が恋しいような気がしてくるから不思議だ。

 現代の関係性の希薄さに物足りなさを感じたときに見るとぐっと来ると思う。夢、というか理想の、プロトタイプの関係性(物語)に出会えてほっこりすること請け合い。

 舞台が作家の名前のバーというところも憎い。男同士の友情も最高だった。

 惨めさ、挫折、全てを含めてこその人生。

 全ては、成長する過程に通じていると思わされる。

 面白いので、手頃なおうちmovieを探しているときにどうぞ〜


 では、最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。


 素敵な時間を過ごされますよう。

 願いを込めて。




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