コロナ禍より怖い、生活費が破綻した崖っぷちの聖人「ヴィンセントが教えてくれたこと」

 

 こんばんはー
 まだ書いていないのに、間違えてアップしちゃいました。
 大急ぎで修正してます。

 最近ですね。ドラックストアでゴミ袋用のポリ袋を買っていたんですが、(半透明のレジ袋タイプのもの)それが全部売り切れているんですよね。どこのドラックストアも棚がすっからかん。
 レジ袋が有料になって、マイバックになってからというもの、エコだなぁ、なんてしみじみ思っていましたが、アレ飛んだ間違いでしたね。やっぱり要るものは要るんですよ・・・レジでもらっていたレジ袋を、人々が買うようになっただけ。レジで買うんじゃなくて、棚からね。なので、どこのドラックストアもすっからかん。買占めにあったマスクやトイレットペーパーのように、突然、ポリ袋が消えてしまった。

 なんだかなぁ、と思いますよ。
 エコだなんて、思い込んでバカだったというのか。
 しかしねぇ、一時的なものだといいのですがね。この現象を長引かせないために、つまりポリ袋をゴミ袋として必要としないために、一体どう知恵を絞ったらいいんでしょうね。
 大きなポリバケツ用のゴミ袋は余っているから、それを使う。でも直で入れられないからやはり小さなポリ袋が必要ですよね。ゴミ箱にかぶせるタイプの、う〜ん、紙で代用できるものかな??

 ちょっとこのポリ袋をどうするか問題はまだまだ続きそうです。


 さて、そんな私の今日のおうちmovieは・・・・


 「ヴィンセントが教えてくれたこと」
 セオドア・メルフィ監督。ビル・マーレイ、ジェイデン・リーバハー、メリッサ・マッカーシー主演。



 【あらすじ】
 酒とギャンブルに明け暮れるぶっきらぼうなヴィンセントは近所でも有名な嫌われ者、最近では金に困り、銀行からは見放され、金貸しからは追いかけられる羽目に。そんな彼の家の隣に、夫から逃げてきたマギーと息子のオリヴァーが引っ越してくる。体の小さなオリヴァーは早速学校でいじめに遭い、鍵や財布をなくしてしまう。家に入れないオリヴァーをヴィンセントはシッターとして預かり、二人の不思議な時間、「人生のホームワーク」が始まることに・・】



 ありがちですよねー。こういう嫌われ者だけど、ちょっと遊び人風で、危うくて、少年にとって、とても面白そうなおじさんって。
 ただそんなありがちなキャラよりも、このヴィンセントちょっぴり「聖人」だったのです。
 最初は、聖人(原題はセントヴィンセント)って、一種の皮肉なのかと思ったんですけどね。映画み進めていくうちに、皮肉じゃなくて本当に、心が綺麗だとわかってくる。ぶっきらぼうなわりに、他人のために惜しみなく尽くす方なんです。そのハードとソフトの二面性に意外性があって面白かった。

 
 好感を持ったヴィンセントの聖人っぽさ。まず愛猫に優しい。彼女に心底好かれています。そして、認知症になった奥さんを最高の設備の整った(高額な)施設に入れて、8年間、経済面だけではなく、洗濯など日々の面倒を見て支えています。(奥さんは彼を医者と思い込んで尊敬し、かつ心を許しています)
 ヴィンセントは夜の街の女にも優しいです。誰の子かもわからぬ子を授かり、出産が近くなって店をクビになった娼婦の面倒見ています。(ラストではその誰かの子かもわからぬ子を、自分の子として生きていくような感じでした)




 父親から離れて父性に飢えていたオリヴァー。ヴィンセントの人生訓や優しさに次第にほだされて、見る見るうちに、彼に感化されていきます。

 しかし、マギーは親権を父親に奪われるかどうかの瀬戸際の調停中。家庭裁判所では、オリヴァーがヴィンセントと競馬やバーに行ったこと、夜の街の女性と交流していることなどが問題となり怪しい展開に。

 そりゃそうですよね。どんなに人に尽くすいい人だって、ギャンブルに酒に借金に売春婦が友達じゃやばいですよね。

 それでも、オリヴァーは、嫌われ者の彼のイメージを変えようと、身近な聖者の発表会の対象として、ヴィンセントを語ることを選びました。




 最後のオリヴァーの演説シーンはちょっと感動ものです。
 彼をよく思っていなかった街の人々もその発表会を聞いている。ヴィンセントも騙されて発表会に連れてこられ、オリヴァーの思う聖人ヴィンセントのことを初めて耳にしました。

 そこには、自分でも思いがけなかった自分がいた。
 オリヴァーを通して、聖人に生まれ変わった自分の姿です。

 「聖人は闘わなくてはならない。自己主張をしなくてはならない。
 自分と人々のために」

 上の言葉、大意ですが、ちょっと印象的でした。
 聖人は程遠い私ですが、やはり聖人になるには、(人々のために生きていくためには)長い闘いの道のりが待っていることなんでしょう。そして、それなりの自己主張が。

 闘わずして、自己主張も無くして、自分と周りの世界を少しでもよく変えようなんて、無理ですよね。

 
 ただこの映画、感動的な感じではあったんですが、私的には一つ不満が・・・
 ヴィンセントがお金を使いすぎて・・・臨時収入があっても全部お酒やギャンブルにつぎ込んじゃう。もう見ていて辛いです。

 どう見ても収支が釣り合わない。奥さんを見ていた8年間は、どうやって高い施設代や生活費を出していたんだろう。年金ってそんなに高いの?? 家を担保にしてお金を借りていた、というのも行き過ぎなような気がしますし。(月々返すお金はあったのだろうか・・・)
 経済的な面で、ストーリーとして破綻しているように思いましたがどうでしょうか。
 
 私がヴィンセントだったら、つまりお金がないけれど、妻や人々に尽くしたい場合、酒や競馬に明け暮れるお金はないと思います。夜の街の女につぎ込む余裕もない。つまり、一人で孤独に暮らしていると思います。どうしても飲みたいならば、家でチビチビ酒を飲むとか?
 でも、それだと、必然的に関係性も狭まって、人に尽くせなくなる・・つまりセイント様になる機会もなくなってくるのかもしれませんが。

 ああ、人生は難しいものだな、なんて思った作品でした。

 ちびっこのオリヴァーが、しかしとても良いです。
 ピュアな少年と、老ヴィンセントの大人になり切れぬピュアな魂が出会って、共鳴するとでもいうのか・・・ふたりの関係性はとても心温まるものでした。

 劇中に何度も出てくる、「人に与える人は、可哀想な人」という名言も良かったです。 


 人間関係に疲れたときにちょっと見てみると癒されるかもしれません。
 アマゾンプライムで無料です。


 ではでは、素敵な時間を過ごされますよう。
 願いを込めて。






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