山田湾クルーズに行ってきました!~海と鹿踊りのはじまりと竜神の剣~





 こんばんは! スギヤマです。

 夏休み、ということで、元気でやってますか。




 
 私は生まれて初めて生きたままのウニを食しました。美味しかったのですが、想像以上にグロくて、物思うところがありました。

 それから、海に行ってまいりました。噂の山田湾クルーズと、船越湾の荒神海水浴場です。何(十)年ぶりか! の海水浴でした。





 こちらは魔除けの唐草が描かれた竜神の剣です。

 荒神海水浴場は、すぐ後ろに荒神社があって、鳥居をくぐると、拝殿、境内社、本殿(多分)、と続いていました。写真上は、本殿の前にあった荒神大明神の三宝の剣※。御祭神のご神託によって作られたものです。朝焼けの海と空とをモチーフにした色使いで、竜神、山神、稲荷神、海神の神紋が入っています。




 ※仏教における荒神様は、仏・法・僧の三宝の守護神とされています。仏教で一番尊い三つ、仏様・仏様の教え・教えを守る人たち、の守り神です。近世では台所(の竈)の神様として親しまれています。


 立派な神社でしたが、(イングレスというゲームの)ポータル化もされていない。海水浴場の賑わいに比べ、人(参拝者)もなし。近年ずっと、なし、という趣き。人の気配が殆ど感じられず、手つかずの自然という趣で、でんと建っていました。

 う~ん、田舎っていいですよね。海もいいけど、寺社仏閣もね。人間のための神社がもう自然に帰化しちゃってるみたいというか。なんとも風流で、味わい深いです。


 いや、自然っていいですよね、とついまとめてしまいそうですが、





 ウニと同様、やはり自然のものは、私ごときの脳みそでは計り知れなくて、物思うところがあります。

 写真上は、荒神海水浴場に行く途中で見かけた住宅です。悲惨で言葉を失いましたが、外観だけでも残っているのはいい方らしく。辺り一面の住宅街が津波で全て流されてしまったそうです。今は更地になっていました。






 で、前日は山田湾クルーズに行ってまいりました。(震災)当時、メタクソになった山田湾を見てきました。あいにくの雨でしたが、楽しかった。

 日本で初めてのリチウムイオン電池で動く、あまのかわ、という「次世代の旅客船」で、山田湾を一周しました。

 また、クルーズの前後に、出発地点の大沢のティエフシーさん、あの「がんばろう、山田町」とでかでかと書かれたTFC工場の見学もしました。工場内にはあまのかわを作られているツネイクラフト&ファシリティーズ(TFCさんのグループ企業かな?)さんとTFCさんの津波シェルターもありました。


 ちゃっかり乗ってみました。↓




 21人乗れるそう。トイレもしっかり付いていました。簡易式じゃありません。

 余談ですが、丸い二重の窓といい、どうもマンガッタン(石ノ森萬画館)を思い出して仕方がなかった。ただの津波繋がりというだけかもしれませんが、マンガッタンのような近未来的な潜水艦や宇宙の母艦にも似た、特別な私たちの基地を連想しました。

 こっちのほうが何十倍も小さいし!
 おまけに石ノ森萬画館は震災で被害を受け、もちろんシェルターの役割はできませんでしたが!





 
 山田湾クルーズは、なんと年老いた両親と一緒に行きました。

 旅券を送ったら、神奈川県から遊びに来てくれました。(おそらく猫に会いたかったのだと思います)

 で、写真上は、その際に新花巻駅で食べた駅弁。両親は新花巻弁当、私は賢治弁当を食べました。(上は賢治弁当)
 夕方近かったけれど、ご飯がとても美味しかったです。さすが岩手県です。



お米の美味しい岩手県です


 写真下、スタッフに見送られて、山田湾クルーズに出発しました。




 そうそう、先週お話した山田せんべいロールも食べてみました。




 せんべいをロールしたお菓子ではなくて、山田せんべいと同じ材料で作った、れっきとしたロールケーキでした。

 


 同じ材料だけあって、山田せんべいと同じ味がしました。笑

 ですが、違和感なく、普通に美味しいケーキでした。というより、せんべい生地に生クリームがたっぷりで、その組み合わせが意外にめちゃ美味しい。

 1000円高い・・と言っていましたが、前言撤回です。(病みつきになりそうです。絶対また買うと思います)


 ・株式会社川最




 写真上、新花巻弁当。写真下、賢治弁当。

 (賢治ファンにはたまらないです)





 新花巻からの風景。稲はだいぶ青々としてきました。穂を垂れる日も刻々と近づいてきました。



 お留守番中のにゃんこ。




 シェルターの説明図。こんなもの、もっと早くあったら、大勢助かったんでしょうが。

 リサイクル可能なアルミ合金で作られた小型船舶、救命艇の建造技術をもとに開発された「アルミ浮揚型津波シェルター」だそうです。

 


 山田湾クルーズは日本中小型造船工業会さん主催です。国土交通省の東北運輸局が後援しているそうで、太っ腹に(クルーズツアー料金が)無料でした。一人一本、生茶付きです。また、アンケートに答えるとお土産のストラップが、クイズに正解すると各種プレゼントが貰えます。
 


『海から見る三陸地方の魅力発信!』電気推進旅客船“あまのかわ”で巡る「山田湾クルーズ」にティエフシーが協力、8月8日~16日に開催決定!ティエフシーやまだ工場見学会も同時開催




 シェルターは、山田町で乗ると、やはり物思うところがありました。




 せんべいロールを購入した際、「とっと」で牡蠣とホタテも食べました。
 ウニほど(動きがないので)怖くありませんが、貝を掴み取りするのに抵抗があり、また殻を割るのも一苦労でした。




 船越湾の荒神海水浴場。一番乗りで到着しました。朝は曇っていましたが、段々と晴れてきて、人が集まってきた! 海水がエメラルドグリーンで、透明です!





 沖縄っぽくて綺麗な海でした!ちなみに、海水をまじまじ見たら、小さな魚がうようよ泳いでた! すごい!! 海水浴場の浜のすぐそば(膝下しか浸かっていません!)にたくさんの小魚が泳いでいるなんて初めてです。沖縄でもなかった。


 興奮して、海のスタッフのお兄ちゃんに、なんて魚ですか? と訊ねたら、
 「おそらくカジカと、ハゼ(の子供)ではないか」(無表情)
 とのことでした。こちらでは当たり前の光景のようです。

 
 ちなみに、カジカは釣り的には、あまり嬉しいお魚ではないらしい。それでも、私的にはビックリだったのですが!






 写真上は荒神社から見た船越湾です。

 関東の海との最大の違いは、波が引く時の力の強さです。また浜の白砂がとても柔らかいので、波が引くと、一気に足元の砂が崩れ落ちて、海へと引きづられます。強い力で海方向へと引かれ、同時に踏ん張っている最中の足元の砂が崩れてなくなるので、もう立っていられなくなります。

 それから、浜に打ち寄せる波(穏やかです)の海水が一気に深くなります。今、膝下まで海に浸かっていたと思ったら、一歩先では足がつかなくなる。少しオーバーに言いすぎかもしれませんが、それくらい、がくん、と突然海が深くなります。浅瀬(というか海水浴場の浜ですが)でも深いんです。大人でも浮き輪があったほうがいいと思いました。あれは子供は怖いんじゃないかなぁ。

 そう思いきや、見回すと、たくさんの子供たちが、楽しそうに、きゃっきゃと騒いで海水浴を楽しんでいましたが。

 岩手の子供たちはタフだ・・・

 私なんかはあまりに強い波の引力や、突然の海の深さに、津波を連想して、恐ろしくなってしまいましたが。


 


 (おそらく被災地のために)大阪から借り出された「あまのかわ」です。




 新花巻駅の展示品、花巻祭りで踊られるしし踊り(の衣装と太鼓)です。




 荒神様の海でまったり日向ぼっこ中。





 新花巻駅には岩手県の各地区の名産品が展示されていました。写真上は、山田町のコーナー。もちろん山田せんべいもありました。





 アルミ浮揚型津波シェルターのチラシ。震災と同じ哀しみを二度と繰り返さない、という思いのために、開発されたそうです。

 写真下、山田湾クルーズで見た山田湾。

 山田湾クルーズは、あいにくの雨でした。景色も晴天時に比べたら今ひとつだったと思います。ですが、初めて見た時から大のお気に入りの大島と小島を目の前で見れて大満足でした。


 ・岡部文彦のwebsiteより 「我が思い出の山田町」





 山田湾には養殖用の筏(イカダ)がたくさん浮いています。

 震災前は4000以上あったというその筏(イカダ)、震災後は600台に激減しました。 現在では、やっと半分の2000台まで回復しているそうです。


 (山田湾クルーズで、大島小島や山田湾のお話をたくさん聞いてきました)

 (クイズ形式で景品ももらえて楽しかったです)





 本土で1台だけのリチウムイオン電池で動く客船、あまのかわ。




 アルミ浮揚型津波シェルター。内部はマンガッタン似ですが、外観はどことなく芋虫っぽい?! モスラーとか、蝶に変わる前のあれこれを連想です。(愛嬌がありますが)





 TFCやまだ工場さん。
 「がんばろう、山田町」って書いてくれて、嬉しいというか。来たばかりの頃、道や方向感覚がわからないので、よく目印にしました。



 

 今週も楽しい東北出張の日々となりました。

 最後にまとめ。夏休みの海水浴に山田湾クルーズに、食事に・・・ もろもろで思ったこと。


 新花巻で見た「鹿踊り」(お祭りの衣装です)にちなんで。 

 賢治の「鹿踊りのはじまり」という物語では、山で鹿たちの楽しそうな踊りを見ているうちに、自分まで鹿のつもりになった百姓の男が、鹿の前に出て行って一目散に逃げられる、という結末になっています。

 それがちょっと自分みたいだなぁ、というか、私たちみたいだなぁ、と思ったというか。


 自然信仰を題材に扱うことに長けていた賢治の作品の中で、自然の世界と人間の世界が融合しようとせず(しようと試みず)、あからさまに断絶を表す作品は珍しいのです。


 それで、「鹿踊りのはじまり」、というタイトルが、少し哀しい号令のような気がしてしまいました。「さて、これから、私たちには(どうしても)手の届かない、自然の宴が始まります」。

 私が焦がれる自然。だけど手を伸ばすと、そこには大きな隔たりがある。「鹿踊りのはじまり」のその号令を、夏休みの間にいくつか頭の中で聞いてしまったという感じでした。

 自然は素晴らしい。でも、それだけじゃない。感動すると同時に畏怖の念が沸き起こります。そこまで大きな話じゃなくても、ウニは食べたくても、動くウニを殺して、動いているウニを食べるのはどうにもやりきれない。


 それでも人間は、竜神の剣(冒頭の写真です、象徴的な意味で)を用いて、道を進むのでしょうけれど。魔除けを以て、朝日(朝焼けのイメージ)を胸に。






 あまのかわは、シップ・オブ・ザ・イヤー2012で小型客船部門を受賞しました。こちらも、おそらく、「竜神の剣」ですね。




 「がんばろう山田町」のTFCやまだ工場さんと山田湾クルーズの広告です。





 穏やかな波の一つで、津波を思わせた荒神海水浴場です。




 荒神社本殿です。シンプルだけれど、立派な社でした。(まるで自然の一部)




 花巻といえばのわんこそば! イングレスのわんこを連想!




 「とっと」の牡蠣。とても美味しかったですが、ちょっとしょっぱかったかな。海水をもう少し洗い落としてくれると嬉しいです。




 津波シェルターのストラップをもらいました。がんばろう、山田町。がんばろう、竜神の剣。


 ・株式会社ティーエフシー





 山田湾クルーズは16日までやっています。ぜひどうぞ!




 山田湾クルーズ目の前の魚賀波間神社の傍らで、オニユリが綺麗に咲いています。




 めちゃくちゃうまかった山田せんべいロール。





 津波シェルターの二重窓と前から見た姿です。






 あまりにも海が綺麗で、私も「鹿踊りのはじまり」の主人公みたいに、自分もその一部かと思ってしまいそうです。

 号令を聞かないように、または英知と希望の剣を胸に持って、心して過ごしていきたいと思います。






 最後におまけ。「鹿踊りのはじまり」ですが、鹿たちが人間の意外な忘れ物に、恐れおののいて、真剣にあれこれ相談するさまが面白いです。「忘れ物」に害がないとわかると、鹿踊りの宴がはじまります。

 貴方、海や山に忘れ物をしていませんか?

 ゴミは置いてきていませんか? 意外と罪深く、自然と私たちの断絶の原因となります。気をつけましょうねっ!






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