伊勢神宮から熊野古道へその③  ~自然崇拝のメッカ、紀伊山地の霊場、参詣道を行く!~ 那智大社と大滝編




なぜ、熊野詣に行くのか。

紀伊山地の霊場と参詣道は世界遺産に登録されている。
「道」が世界遺産になるのは極めて珍しいという。

ところで、熊野には謎が多い。

古道を行くのは、歩くこと自体が修業であった、信仰の証だった、というのが通説らしいが、それにしても、上皇や法王ともあろうものが、何度も、何度も、足を運んだというのは解せない。
白河上皇9回、鳥羽上皇21回、後白河上皇が33、もしくは34回、後鳥羽上皇が28回。
彼らは求道者でも山伏でもない、ましては熊野はリゾートとは程遠い山奥の辺鄙な所でしかなかった。


これにはもっともらしい答えがあって、宗教と権力と深く結びついていた、というのもだ。
天皇は伊勢神宮と結びついていた。その関係を権力の下支えとしていた。上皇たちはそれに代わるものを必要としていた。公務から解放され、時間の余裕があった。1ヶ月かかるという 熊野御幸に行くことが可能だった。熊野詣は自由を享受できる上皇たちの特権であり、権力の象徴だった。
それに加えて、道を行く山伏たちの情報ネットワークを必要としていたという説や、熊野地方の木々が「エネルギー資材」や「軍需物質」として必要だったという説もある。聞けば聞くほどなるほど、と納得するものの、今ひとつ足りない。パズルのピースがひとつ噛み合わない思いがする。


何か隠されているようだ。

実際、真言密教をもたらし、高野山を開いた空海は、なぜ紀伊半島の高野山を霊場として選んだのか、明確にはわかっていない。嵯峨天皇に当てた文書が残されており、高野山を賜りたいと願い出た時の幾つかの理由が記されているものの、あえてあの地である必要があるのか判断出来かねる。
突き詰めると「日ユ同祖論」にまで行きつくくらい、謎が深いと言うことだ。




清盛の度重なる「熊野詣」は何のため?---徳川幕府も気づいていた! 和歌山に隠された「3つの財産」
日本列島に潜むユダヤの痕跡
辺鄙な海抜900mの大宗教都市「高野山」





多気でJR紀勢本線に乗り換える。長閑な田舎の風景。

1時間半ほど待って電車が到着。

鈍行でのんびり行きます。読書しながら。

海が見えました。

走れど、走れど、山ばかり。トンネルを幾つも通過。山の中を走っています。

日が暮れてきました。

新宮に到着。

改札へ向かう連絡通路で自分撮り。

新宮から5分ほどのビジネスホテル。今日はここに泊まります。お疲れ様でした。

翌朝6時からタクシーで移動。勝浦へ向かいます。

海が綺麗です。

勝浦到着。

新宮出身の作家・佐藤春夫の秋刀魚の歌の歌碑があります。

始発出たか出ないかくらいの時間。誰もいません。

那智山行バスが到着。八咫烏(やたがらす)マークですね。
大門坂で降ります。熊野古道の始まりです。

新宮藩の関所跡らしい。

振ヶ瀬橋前の鳥居。


これが見たかった夫婦杉。とにかくでかいです。

古道を行く私。

多富気王子跡が見えました。神仏に手向けをした場所です。


立派な楠がある。樹齢800年です。


木の根元が空洞になっているようで、鍵付きのドアを付け、倉庫のようにしています。

熊野古道を行く私。仕切りに撮りたがる・・






那智山原始林が見えます。


ここで石畳の古道が終了・・短かく感じました。


熊野古道伊勢路
熊野大辞典



熊野那智大社と青岸渡寺に向かいます。

馬鹿みたいに晴れてる。真夏のようでした。

坂の上で杖を戻します。大門坂で借りたものです。



青空に月が出ています。


実方院跡。上皇たちが熊野幸の際に休憩したところです。

那智大社の一の鳥居の前にあった仏像。

那智大社の一の鳥居が見えた。

鳥居を見上げたら、ついに来たのだなぁ、と熱いものが込み上げました。


二の鳥居を見上げて。

平重盛が参拝の際に手植えをしたとされる大楠が見えています。

階段を登りきると境内。熊野の山々が見えます。

拝殿前で八咫烏(やたがらす・三本足のカラス、神の遣い)のグッズが売っています。

拝殿。朱塗りが綺麗です。
大楠。樹齢800年。

でかいよー!

大楠の大きさ、わかります?
八社殿前の八咫烏。


那智大社から繋がっている青岸渡寺に向かいます。

神社とはがらりと雰囲気が変わって、立派なお寺さんです。


本堂前の仏像。




ところで、熊野という地名は「隈の処」という語源から発しているそうだ。


『だとすれば、ここは奥深い処、神秘の漂う処ということになります。 また「クマ」は「カミ」と同じ語で、「神の野」に通じる地名ということにもなります』


上は那智大社のサイトからの引用だが、古語にくまぐましという形容詞がある。暗くて良く見えないと言った様をあらわし、熊野という地名には、この、くまぐましいところ、山深くて日の当たらない暗いところという意味合いがあるのだという。「冥界、死の国のイメージもありますね(坂本教授)」


神武天皇の軍勢が熊野に行った時に彼らを先導し危機から救ったという八咫烏(やたがらす)もそうだ。八咫烏は現在は熊野大社の神紋とされている。烏は太陽の象徴とする神話が多いそうだが、冥界の象徴の熊野の、そのシンボルが八咫烏ならば、従来通り禍事の象徴としてもいいように思えてくる。

三山の寺社で、バスやお土産屋で、八咫烏を見つけるたびに、つい思ってしまったものだ。

「何と熊野らしい神の鳥か!」






熊野那智大社
熊野青岸渡寺








ふと時計を見ると、時間が押していることに気が付いた。予定の時間より30分以上も遅れていた。
私は旅に出る前に三山を巡るために詳細なタイムスケジュールを組んでいた。それによれば、30分も遅れるというのは致命的だ。田舎の観光地のバスである。1本乗り遅れると、すべての予定がずれ込んで、もう三山を廻れなくなる。無理に廻れば夜行バスに間に合わない。その日の4時半に新宮を出て、津駅に向かわなければならないのだった。
それで、時計を見て、ぎょっとしてしまった。まだ飛瀧神社を見ていなかった。


飛瀧神社は熊野那智大社の別宮で、御神体は133メートルの那智の滝である。


『落差133m、銚子口の幅13m、滝壺の深さは10mの落差日本一の名瀑で、熊野の山塊、その奥方より流れ落ちる姿は圧巻で、』・・



出発前から「カミ」の滝を観ることを楽しみにしていた。ここはどうしても端折れない。
青岸渡寺の駐車場から見渡せる有名な構図、塔と滝の絵を撮るのもそこそこに、瀧方面に向かって駆け出した。






熊野の神域・那智







入山心得。残していいのは足あとだけ。
持って帰っていいのはお土産と思い出だけ。

石段を下りて行く。

滝前バス停。
那智大滝入口です。



大滝入口では、熊野交通の那智の滝前売店の職員(名物おじさん)にとても良くして頂いた。
何より、私の三山を巡るコースを「修正」してくださったことに感謝したい。那智大社の後に私は速玉大社に行く予定だった。だが、時刻表を知り尽くしている彼が、先に本宮に行った方がいいと教えてくれたのだった。

その方だったか覚えていないが、いや多分同じ人だろう、私が時間に間に合わないと焦って走っていた時、親切に声を掛けてくれた人がいる。

お滝前のバス停の前で、バスを待っている方々と一緒にベンチに座って、私に向かってこう叫んだのだ。

次のバスは9時10分だよ! ここから滝までは5分もかからない」


「だから、ゆっくり見て来ても大丈夫だよ」





杉か、檜か・・ この樹木の見事なことと言ったらなかった。

この下りの参道を実際よりも多く時間を見積もっていたようだ。

お瀧様が見えた!

瀧が御神体です。

感動!

何度頑張っても瀧が飛んで(白飛びして)しまう。一眼レフが欲しかった!

瀧だ――!

瀧だーーーーーー!!

どーーーん!!長いです。

露出が無理。。。一眼が欲しい!!

コンデジなのにシャッタースピード優先にして何とか撮りました。。

お滝前バス停に向かって戻ります。

熊野交通の滝前売店で購入したお土産の那智飴。美味しいです!





謎めいた熊野。奥深い処。イザナミが行った、死の国、冥界と繋がりがあるという熊野。


旅行記のバイブル「天国にいちばん近い島」のようなイキイキとした旅行記が書きたかったのだが、写真をアップすることだけで「いっぱいいっぱい」になってしまった。
いくら一眼レフ(のレンズ)が壊れたからって、数で勝負しようとしなくてもいいだろう。

写真の説明で忙しくて、文章どころじゃない。

次回の旅行の教訓にしたところで、私からひとつアドバイスを。


ほぼ半日で熊野三山を巡ろうと思うならば、勝浦で宿をとり、朝一番で那智大社~大滝を巡り、それから大権現の熊野本宮を、最後に権現様速玉大社を巡るといい。


熊野交通の職員の方に教えてもらった最善の方法だと思う。

それから、朝まず熊野交通の営業所に行くといい。熊野三山・古道散策のフリーきっぷが売っている。
3日間有効で、2,500円で三山を巡れるので、もちろん熊野交通の路線バスに限るが、それでも随分割安で周れることだろう。
フリーきっぷを使っていない人を何人か見かけた。これも熊野地方の特徴と同じように、意外と「隠されている」話かもしれない。心に留めておいて頂けると幸いである。




熊野交通 熊野古道散策フリーきっぷ
南紀・熊野古道フリーきっぷ(中辺路)/バス乗車券






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