こんばんはー
今日は朝から雨ということもあり、映画を2本見ましたよ〜
いやぁ、久しぶりに映画を見ると、心の琴線に触れることがある、ある。
やっぱり映画っていいですね〜、と水野晴郎さん風に、古いですけど。
今日見たのは、「FRANKーフランクー」実在のイギリスの音楽コメディアンをモデルにしたコメディ映画。とあるローカルバンドが日の目を浴びそうになってぽしゃるだけの物語。って、どこがこれコメディなの、っていうくらい切なかった。喜劇ならぬ悲劇ですね。
いつも被り物をかぶっている心の病を抱えた天才肌のフランクというバンドのリーダーが主人公、のはずなのですが、語り手がジョンという音楽で成功することを夢見ている普通の青年なんです。天才フランクを凡人のジョンの目線で描いているのですね。ジョンというのが本当に普通の青年。悲しいくらい普通の青年。ひょんなことからフランクのバンドのメンバーに加わるものの、メンバーの誰にも認められない。作曲してもいつもボツ。(お前の作る音楽は)クソみたいな音楽、と言われてしまいます。
ジョンはメンバーがアルバムを作る資金を工面し(自分が譲り受けた遺産を使い込み)、食事を作り、彼らが人気が出るようにSNSに投稿し、いつかメンバーに認めさせてやると自分をギリギリまで追い込んで頑張るのですが、待っていたのはメンバーからの軽蔑と絶縁。
それだけならまだしも、フランクを追い込んでダメにしてしまうのも、バンドを解体してしまうのも、全て自分の一途な思いと凡人たるところが所以となっているのですね。
ああ、悲しい。凡人というだけで、こうも悪者になってしまうのか。天才たちに疎まれ、天才たちの楽園を壊してしまうものか・・・
(お金でいくら尽くしても、SNSでメジャーになることに貢献しようとも、天才と凡人の世界は全く違う。異質なものは、いくら努力しても仲間にはなれないのです!)
私、フランクの心の病云々よりも、本当はそっちがメインテーマなんでしょうけれど、この天才と凡人の相容れぬ世界にとてつもなく衝撃を受けました。
ジョンこそはいい面の皮ですよ。しかし加害者なのですから、可哀想すぎて。
まぁ、ジョンもちょっとは自分が凡人ということを悟り、フランクとメンバーの意思を尊重してもよかったかもしれませんね。自分を知らない、ということは罪です。
凡人は凡人と悟り、己を知って、粛々と生きていきたいものです。
なんて、思いました、はい。
それにしても、天才バンドの音楽が良かった。ほんとにデビューしたら売れるんでないの、なんて思いました。鳥肌ものの感動です。
ぜひ、音楽を聴くだけでも映画を見てみてくださいませ。
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もう一本の映画は、「ライダース・オブ・ジャスティス」。
デンマークのアカデミー賞を15部門ノミネート、4冠達成という快挙を成し遂げた、デンマークで大ヒットした映画です。
アフガニスタンで任務中の軍人マークス、国には奥さんと娘さんがいるのですが、なかなか帰国できません。そんな折に、奥さんが列車爆発事故に遭い死んでしまう。妻に会えた時は時すでに遅し、見るも無惨な姿になっていました。しかし事故は偶然ではありえない確率の数字を有している、と数学者のオットーが告げにきます。あれは必然だった。ライダース・オブ・ジャスティスという犯罪組織がある事件の重要参考人を殺すために仕組んだ事件だったと・・
この映画も久しぶりにジンとくる映画でしたね。
軍人のマークスがもう最強レベルでね、かっこいいのですなぁ。悪者をバッタバッタとね、あっさり殺してしまう。殺人に慣れているだけあって、心の病を抱えています。だけど、人には決して見せたくない、カウンセリングなんてごめんです。人に介入されたら、決して自分の生活を取り戻せない、と思っています。
そんなマークスが、数学者のオットーや、ハッカーのレナート、エメンタールらと出会い、次第に変わっていく。これ復讐劇のアクションなのですがね、本来の見どころよりも、このおじさんたちがお互いに影響を受け合って再生していく、というヒューマンドラマのところが、とっても秀逸でした。いやぁ、感動しましたね。
傷ついた獣が決して姿を見せないように、傷ついた時、人間は人を避けないと自分を取り戻せない、しかし、人が治癒できるのは、人と人との関係性の中でしかあり得ない。
いやぁ、そうなんだなぁ、と思いました。関係性の中では、自分のリズムも生活もあったもんじゃないんですがね、予定調和外のことがバンバン起こって、いつもの自分なんてどっかに行ってしまうんですけれどね、そんな中で、再生していくわけですよ。
考えさせられましたね。そんなのなんだなぁ、と。
ダークサイドにハマると人は誰も寄せ付けなくなりますからね、そんな時はこの映画を見て、たくさんの人に触れてみるといいかもしれませんね。
ええ。ぜひ見てみてくださいませ。(アマプラで無料です)
と言うわけで、今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。
珠玉の映画2本をお届けいたしました。
今週も、素敵な週末を過ごせますように。
願いを込めて。