フラッシュバックと記憶としての私。「クリミナル 二つの記憶を持つ男」
おはようございます。
蛭ヶ岳登山の筋肉痛がやっとやわらいできた私です。
登山をすると、不思議と体重が増えます。十分なエネルギーと水分補給をしていたので、ある程度は仕方ないと思うものの、今年は翌日はほとんど(登山前と)変わりがなく、おやっと思ったのもつかの間、そのまた翌日から1.5kg増量しました。
登山後に食べている量はいつもと変わらないので、この登山後二日目からの体重増加はやはり登山の影響だと思われます。歳をとると、筋肉痛が翌々日から始まる、という笑い話はありますが、体重増加まで翌々日に始まるのか・・
筋肉がついたのよね、といい方に考えています。
筋肉痛以外に、フラッシュバックというものがあります。いや、トラウマじゃないから(多分)フラッシュバックと言ってはアレなのかもしれませんが、登山の時の、山で過ごしている時の風景や感覚をリアルに思い出します。
そうして、あらためて、山と現実世界(私が生活している場所)との違いをまざまざと実感するのです。
山っていうのは、やっぱり異世界。違う場所に迷い込んだ・・もしくは、居るべき場所に戻っていた・・というのか。とにかく、この世界とはまるで違う空間だということを感じさせられます。無性にその異世界がリアルに迫ってくる。
そうすると、またぞろ行きたくなる。
もう来年は絶対来るものか、と山頂でずっと思っていたのですが、不思議なものです。
山の魔力ですね。当分フラッシュバックとお付き合いです。
さて、昨日もおうちmovieしました。暑かったので家にこもって、冷房の下、とても面白いアクション映画を見ましたよ。
「クリミナル」
アリエル・ブロメン監督。ケビン・コスナー、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ主演。
【あらすじ】
幼い頃父親に虐待されて頭に強い衝撃を受けたジェリコは、前頭葉が損傷して、人間らしい感情も持てず、善悪の区別もつかない凶悪犯人となった。そのジェリコの前頭葉にCIAの任務中に死んだビルの記憶を移植した。次第にビルの記憶と感情を「思い出す」ジェリコ、脱走した彼はビルの感情から彼の任務に基づいた行動をとり始めるようになり・・
凶悪犯と正義感あふれるCIAエージェントという二つの記憶に苛まれながら、次第に良い記憶に感化され、自分の心を取り戻していくジェリコが最高でした。
ケビン・コスナーがうまいですね。なんでもあり、の凶悪犯の時はそれなりに、正義感あふれるCIAエージェントの時もそれなりに、別人格を演じきってしまうから素晴らしいです。また両者が融合する際の複雑な状況の時も自然ですしね。
この物語で面白かったのは、ジェリコがビルになったのではない、ジェリコにビルがプラスされて、凶悪犯のタフさとCIAエージェントの頭脳や熱血漢が合体して、最強の一人となったところですかね。
ビル一人だったら、あのテロリストは倒せなかっただろうと思います。
(ちなみにビルは映画の始めにテロリストに殺されたのですが・・・)
悪人ジェリコの中に入ったビルの記憶は、ジェリコの人格と融合して、見事なスーパーマンとなり、テロリストらをバッサリと叩き斬ります。リベンジに成功し、見事に、任務を遂行するのです。
ビルの記憶を手にして、生まれて初めて、人間らしい感情を持ったジェリコも感動的でした。写真上は、「愛している」というビルの(妻への)サインです。このサインをさりげなくしてしまうところ・・ああ、良かったなぁ、とジンとします。
あと、ここポイントかもですが、ビルの脳を移植したのではないんですよね。ただ記憶をインストールしただけです。人間で成功した試しがないので、凶悪犯で実験的にやってしまったという映画なんですが、それにしても、人間というのは、心(魂)ではなくて記憶なのではないか、とつい思わされてしまう映画でした。
私の記憶がなくなれば、もう私ではないのか・・・・
私の記憶をコピーすれば、私は永遠に生き続けられるのか。
認知症や死が身近に感じられる歳になりましたが・・・こういうことを考えると、ちょっとまた違う意味でぞっとしますね。
まぁ、フラッシュバックの記憶も私の人格ならではってことですかね・・・
どう思います??
アクション映画としてもとても面白かったので、お時間ある方は是非ご覧ください。
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では、今日も素敵な時間を過ごせますよう。
願いを込めて。