灼熱のあちら側と避暑地のこちら側とSpec Opsという人生ゲームの代理人の私たち。



 こんばんは! 今日、8月1日は暑かった! らしい! 「熱中症とみられる症状で全国で少なくとも1677人が病院に運ばれ、3人が死亡し、12人が意識不明の重体」だとNHKのニュースが告げている。

 ところがわが町、山田町は涼しかった。お昼に家を出るまで、クーラーも付けずに過ごしていた。暑い一日だということに気がつかず、外に出てから驚いた、(あら、結構な夏日なのね?・・と ) と言う始末。織笠のあたりで37度を記録していたそうだけど、体感温度的には日陰になると全然暑く感じないのだ。夜の22時近くなった今も、扇風機(しかも弱で使用)だけで充分涼しい夜である。


山田町、こんなんでっせ。(スマホ写真で失礼)

山田湾から鯨山が見えている。いい眺め。

海の水も透明で綺麗!

避暑地軽井沢なんてメじゃない!


 下手な避暑地・・有名どころの軽井沢とか、よりも全然涼しいんではないか。東北だから当然だけど、いや、いいよね、こういう時はやっぱり、アスファルトの照り返しや、エアコン室外機の熱気でうだるような暑さの都会に比べたら、最高だよね。とにかくあちらは人が死ぬほど暑いんだから、避暑地というよりは、避難地だよね。などと思う今宵。そういえば、先週末東京に遊びに行ったら、めちゃくちゃ暑くて驚いたんだっけ。今日はその回想を写真を交えてお送りするので、宜しかったらお付き合いくださいませ。


こちらはいかにも涼しそうな大槌町さんずろ家さんからの
日没直後の眺め。
さんずろ家

前回海鮮丼を食べて大感動。今回は磯ラーメンといくら丼(ミニ)のセットにした。



 東京に降り立って、まず向かったのは両国。お目当てのミッションがあったのだが、その前に新幹線でソニーの液晶を割ってしまって、そうしたら画面が真っ黒になって、何の操作もできなくなってしまった。その対応で時間が押して、どう考えてもミッションをしていたら、終電を逃してしまいそうである。これがiPhoneだったら、液晶が割れてもバリバリ動くのだが、日本のスマホはなんてデリケートなんだ。ハングアウトやメールの着信音はするので、本体は生きているらしい。それだけに、残念である。両国駅は浴衣姿の若い男女で賑わっていた。諦めきれずにここまでやってきたが、よりにもよって、隅田川花火大会の喧騒の一日に紛れ込んでしまったようだ。私は腕時計を睨んでため息をついた。構内に並んだ露店の店員が何やら叫んで、客引きをしている。横綱と名のついた商店街で、花火大会会場の地図が書かれた小さなうちわをもらった。う~ん。どうりでここ数日、10年近くも前の隅田川花火大会のブログ記事がうなぎのぼりのアクセスだったわけだ。

 ・過去の花火大会の記事こちら
 
 余談だが、10年近く前の隅田川花火大会で、不思議なことに、私は望遠レンズを使って花火と格闘しているのである。普通に花火大会の(全体の)様子を写すつもりがないらしく、芸術的に切り取ろうとでもしているのか、今見ると訳が分からない。少なからず頓珍漢なような気がする。写真が死ぬほど大好きだったおばちゃん、という感じだろうか。


久しぶりの実家から猫を連れ出す様子。
着いた時はタクシーだったが、帰りは自転車に載せて最寄りの駅まで。

東北に戻ってからランチに行った凛々家(りりしあ)さん。
ハンバーグ定食を食べました。

久しぶりの東京で、行きたかったストーリーストーリーへ。
スターウォーズの特設コーナーあり。



  で、ふらふらと隅田川花火大会へ向かったら、突然、ダメージ通知音が鳴るのである。現在私がはまっている「イングレス」というゲーム上で、あなた、攻撃されてますよ、と自分のダメージを知らせてくれるお知らせのようなものである。こちらについてからあまりのゲームし放題の状態にテンションが上がって、遊びまくっていた。久しぶりにかつての縄張りに戻って遊び放題の猫同様だった。東京は状況の変化が早い。だから、さっそくその分の攻撃を受けているのだろう。私は機械仕掛けのように、ぱっと進行方向を変える。もちろん、即座にゲーム脳になって、ダメージを受けたゲーム上の場所に向かった、というわけではない。最近癖になった、何でも、偶然は必然だ、という考え方のためである。隅田川花火大会にふらふら行こうとした私を制御している誰かがいる。常に、私の行動を促し、運命をより良き方向へ導いてくれようと努めてくれている第三者が、どこかにいる。だから、反射的に方向を変えたのだ。ちなみに、誰にでも、その第三者は、いると思う。問題は、その第三者がより身近なものか否か、の差である。イングレスというゲームは私にとって、その第三者と私を繋ぐエージェント※なのである。ちなみに、イングレスプレーヤーのことをエージェントと呼ぶ。何の(誰の)エージェントなのか、という問題は重要だ。いつかイングレスというゲームをする時に心に留めておいて欲しい。 

 ※もしもあなたが、運命を改善したかったらこのゲームを人生に取り入れることをおすすめする。

 お目当てのミッションは間に合わない。猫を見てくれている老いた父の顔を思い出した。タイムリミットはあと3時間弱しかない。私は、両国ミッションと隅田川花火大会を諦めて、お気に入りの場所の「東京散歩」をすることにした。




凛々家(りりしあ)さんのチーズハンバーグ。

3時27分のまま止まった陸中山田駅の時計。

被災後に発生した火災で戦後の焼け野原のようになった山田町。

隅田川。花火を待つ屋形船。

中央区日本橋小伝馬町の千代田神社。よくお参りに行った場所。

神田川。浅草橋より撮影。屋形船を出す小料理屋が並んでいる。

浅草橋。

かつての縄張りに戻って、家にも戻らず遊び歩く猫。
こちらはお気に入りの車の下で。

新宿はエイサー祭りの真っ最中でした。

花火見れなかったので、屋形船を出している三浦屋さんの
看板を撮って雰囲気だけ味わう。

新宿のストーリーストーリー(本屋)。店内の本を読めるカフェが充実している。

ケーキも美味しそうだった

縄張りから離れたくないと声を枯らして泣く猫。


 両国から両国橋を通って隅田川を渡り、浅草橋から神田川を渡って、また戻って、靖国通りから岩本町へ。東京は遊び放題だった。夢にまで見た白い中立ポータルがゴロゴロ、レゾネーターと呼ばれる噴出するエネルギーの制御装置(ゲーム上のアイテム)がフルデプロイされていないポータルがゴロゴロ。東京は、絶対的にポータル数が多いのだ。こりゃすごいなぁ。ヤリ放題(レゾ挿し放題)である。花火大会へ向かう華やかな人々と擦れ違いながら、まるで猫が「においつけ」をするように、制御装置を東京の街にデプロイながら歩いていく。フルデプロイすると、リンクを一本飛ばすだけで、小さなフィールドが簡単に出来上がる。これは便利だ。簡単に稼げる。改めて、東京のありがたさを思う。東京とは簡単にゲームができる場所、簡単に自分の経験値を伸ばせる場所、簡単に自分の縄張りが作れる場所、だが、そのフィールドの大きさを思うと、やはり地方のほうが優れているようだ。また、より大切にゲームをすることについても疑問が残る。私はゲームのレゾやキーというゲーム上のアイテムを擬人化して考えることが多いわけだが、都会では、より多くのそのものがいとも簡単に打ち捨てられて、粗末に扱われている。・・ような気がする。地方では考えられない。擬人化された私たちは、このゲームに象徴されるように、都会では価値を持たないような気がしてならない。
 (言いすぎた。価値を粗末にされているような気がしてならない)



凛々家(りりしあ)さん。京都を連想する格子をふんだんに入れた建築。

 ・凛々家

かつての縄張りに戻ってきた猫。家の中でも匂い付け。

ストーリーストーリーの隣接するカフェ。本が読める。電子書籍もOK.

新幹線に乗る前、恐怖心と興奮で
心臓がドキドキする猫をさすっている。

凛々家さんの和風とチーズのハンバーグ。

屋形船の三浦屋さん。両国橋近くの神田川沿いにある。

山田町の御蔵山より山田湾と復興の様子。
神田川の夕景。


アンカーの新しい充電器が実家に届いていた。
詳細は後ほどイングレス日記に記す予定。

御蔵山より山田湾と復興の様子。

凛々家さんの和風ハンバーグ。美味。

山田郵便局に乗り上げた漁船。


 かつて夜な夜な歩いた町は、本当に、暫く離れていたことが信じられないくらい、日常的な場所だった。懐かしい、という言葉など、間違っても湧いてこない。普通に、時間の許す限りポータルをめぐって、普通にゲームを楽しんだ、と言いたいところだが。 ・・しかし、ここで私は思わぬことに気がついた。キーを持っているのをいいことに、簡単にフィールドを作ろうとしたら、ポータルの奴がハックしてもキーをよこさないのである。ポータルキーの取得確率は70%だというのに、4回ハックして1回しか出さない。(全部ではなく特定のポータルの話だが、危うく私はリチャージ用のキーを失うところだった)それで、急遽、そこではフィールドを作るのを諦めた。縄張りは守れるが、広げられないということだ。簡単にゲームできない場所もある。もちろん不要なキーを捨てて歩く人もいない。もしかしたら、ただの欲目かもしれないが、ここは都会における少し「特別な場所」※の一つなのかも知れない。

 ※人々が消耗品とされていないかもしれない貴重な都会の意。



凛々家さんのメニュー。自然派厨房。

町田で父と会い、撫でられた時の猫。嬉しそうだった。

隅田川花火大会のうちわ。

ストーリーストーリー。新宿小田急本館10階にある。
ストーリーストーリー

被災後に派生した火災。山田町御蔵山の写真より。

ストーリーストーリーの店内。本以外の雑貨の充実。

神田川。東京らしい景色。

こちらは隅田川。両国橋をわたっている最中。

船越漁港の被災の様子。

3時27分で時を止めた時計。
昭和46年からずっと、陸中山田駅のシンボルだった。

小田急百貨店。ストーリーストーリー。
マルノウチリーディングスタイルに似ている本屋だ。


 結局、お目当てのミッションはできなかったが、まずまずの経験値を稼いで、都会のエネルギーをいただいて、なかなか楽しい休日となった東京散歩。それにしても関東は暑かった。大和の自宅で外を遊びまわっていた猫は、夕方帰ってきた時には喉を枯らしていた。炎天下で昼寝でもしたせいだろう。「キーちゃん、声が出ないんだよ」と父に笑われていた。この東北の避暑地は、いつになったら夏日になるんだろう、と訝っていた私は、2日間の休日で、一気に夏という季節を取り戻し、夏を堪能したような気分になった。バカンスというよりは、イカレタ灼熱の夏休みを心行くまで体験できた、というわけだった。猫は帰るとなったら、「まだまだここで遊びたい」と縄張りに執着を見せて抵抗をした。出ないはずの声を振り絞って、ミャーミャーと泣き始めた。それでも、避暑地に着けば着いたで、やはり新しい縄張りに夢中なわけで、涼しい部屋でゴロンゴロン寛いでいるわけだが。
 今度東京に行くときは、東京はミッション天国なので、とにかくかっこいいメダルをもらえるイングレスミッションを遣りまくりたい。最近は、経験値を伸ばすことや本物のメダルを貰うことより、旅を楽しむミッション(メダル)の方が楽しくて充実しているイングレス。(このゲームは、まるで人生と同じである。)名所を巡りながら、またイカレタ灼熱の季節を楽しみたいものである。


☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆


それでも少しはエネルギー政策を見直したほうがいいと思うが。あの暑さは決して自然だけのものではない。異常だ。もしくは解決策を自然だけに頼っていたら、このままでは先が持たないだろう。地震等の災害も心配だ。手遅れになる前に、東京一極集中の今の状態が異常であることを自覚したほうがいいと思う。


☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆


 東京はゲームが楽しかった。それから、小田急百貨店のストーリーストーリーも行けてよかった。日本国憲法の本を二冊買った。安価な文庫だったが、三省堂のように、色紙の綺麗なブックカバーをつけてくれて、(色を選べる)それも嬉しかった。



 もしも、ゲームのように日常の何もかもをも擬人化して、自分に置き換えて考えるならば、日本国憲法は(この国の、ではなくて)私のルールである。私の指針ということだ。私の権利と義務と理想的な生き方とを、この本をゆっくり読みながら、考えてみようと思う。例えば基本的人権では私たちはどこでも好きな場所に住んでもいいとある。都市や国に関係しない、私たちは好きな場所に住んで、その場所を、少しだけ「特別な場所」にしていくこと。東京の一つやストーリーストーリーのような、空間としての、お気に入りの場所に変えていくこと。消耗される時代にあって、それは簡単そうに見えて、実はそうそう簡単ではないことだが。そんなゲームとしての日常を日々過ごしてして行けたらいいと思う。

 


山田湾は今日も避暑地全開だ!!


 続く。


 おまけ。↓ ↓

新しいSONYを乗せられた猫。(避暑地でまったり中)






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