東京で心が迷子になったら神田祭に行こう! ~H27年・遷座400年記念の神田祭に行ってきた~
今日は神田祭のお話です。記事を書くのが遅れてしまいました。どうもすみませんでした!
東京を知りたければ祭りを知れ。祭りは東京の魂である。とりわけ江戸三大祭りの山王祭、神田祭は歴史がある。
御茶ノ水ワテラスタワー前で |
お玉が池跡がある松枝町の山車、天下祭らしい |
絢爛な山車は将軍上覧の乗り物として、また豪華な神輿は鎮守氏神の乗り物として、江戸(※)の氏子に引かれ担がれ、城下を練り歩いた。江戸文化を代表する天下祭と呼ばれ、たいそう栄えたのだ。また、神輿宮出し、宮入りの際の氏子たちの掛け声、ユニフォームの半纏脚半、BGMのお囃子に、木入れの合図。祭りに関わるすべての所作は、江戸っ子たちの「粋」と深く関連付けられ、その美意識と心意気はのちの時代に大きく引き継がれた。
神田囃子は無形文化遺産 |
随神門前で宮入を待つ岩本町 頭が拍子木で(待ての)合図をする |
境内に入ると、こちらは宮入の真最中の豊島町 |
東京文化を知るために、代表的なデートスポットをすべて回る必要などない。もしそう考えている方がいたら、それは少し間違っている。東京を知り、東京という地に根付くためには、まず祭りに参加してみるのが一番の近道である。現在氏子が足りていない町内会も多い。半纏は貸出してくれる。神輿の担ぎ手にまずなってみれば、それだけで、東京人の熱いソウルをより深く知ることが出来るだろう。明日から江戸っ子必至だ。
H27年度の神田祭に行った。2年に一度の神田祭、今年は現在の場所に移って400年の記念すべき祭である。
豊島町の神輿 人がいっぱいで写真を撮るのもやっと |
入れ替わりで岩本町三丁目が宮入 |
かつて古着で栄えた岩本町 盛り上がってます |
神田、日本橋、秋葉原、大手町、丸の内らの氏子たちが御輿を担いで、千代田区外神田の神田明神に結集した。江戸っ子の血を受け継ぐ彼らに担がれるのは御神体だ。古来から東京の地を守り続ける氏神たち・・、あの私が大好きな光景、ビルとビルの狭間にひっそりと立っている小さな神社の神々である。いつもは素通りされる彼らも、神田祭が近づくとにわかに活気づく。幟を上げて、提灯に飾られて、また近くの町内会の建物には町内神輿や酒が準備される。その着々と進む準備の様を見て、心が弾んだものである。お昼休みや仕事帰りに、イングレスを片手に数々の町内を回っては、素晴らしい神輿をうっとりと眺めた。宮出しの際の氏子たちの掛け声と、祭囃子の笛の音色は特に忘れがたい。粋な半纏の後ろ姿を見送ったものである。
子供神輿の後、東京浅草の当代一級の神輿師、 宮本重義氏の第一号特注品という神輿が宮入 |
宮入当日は昼頃神田明神を訪れた。本郷通りは神田明神大祭に宮入待ちの町内会の町内神輿、子供神輿。氏子たちが楽しそうに練り歩いていた。現在では唯一宮入りするという松江町町内会の山車「羽衣」も素敵だった。江戸っ子たちと一緒にのんびりと祭りを楽しんでいた私。ところが、鳥居が近づくと、様相が一変する。たまたま運良く空いた時間帯だったのかもしれない。(他の方の手記を見ると、のんびり宮入、とは誰も書いていない)参道は担ぎての氏子たちで道を塞がれていた。その熱気と見物人の多さとで、まともに歩くこともできない。やっと、人々をかいくぐって随神門にたどり着いた。ちょうど岩本町三丁目町内会の神輿が、随神門前に止まり、リーダーの頭が木入れがを行うところである。
氏子たちが神輿の棒をハイタッチ! |
ボルテージ最高潮 |
頭が拍子木を叩く |
岩本町三丁目はよくイングレス片手に歩いた町内だ。頭が交通整備をするかのように、氏子達に向かって威勢の良い拍子木を叩く。感慨深い思いで眺めた。随神門から神田明神の境内に入ると、こちらもよく行った豊島町町内会の氏子たち、無事宮入れが終了したようである。入れ替わりに岩本町がやってくる。氏子たちの掛け声に汗。守り神を差すように担ぎ上げる。男も女も一体のようにぴったりとくっついて、体を神輿の棒に預ける。御神殿が近付く。ボルテージも最高潮に達したようだ。一段と掛け声が高くなる。汗がほとばしる。笑顔というよりは苦しそうな表情でもあった。必死なのだ。自分たちの御神体を総氏神・神田明神に引き合わせる一瞬だ。江戸っ子たちの熱い心意気と魂が通じて来たようだ。不意に彼らとの一体感が襲ってきた。
こちらは岩本町二丁目の桃太郎山車 |
水神社、魚河岸会の人形山車、「加茂能人形山車」 |
松枝町の宮入 |
神輿宮入はやはり神田祭のハイライトだろうか。見物するならば、神輿のすぐ目の前のポジションでぜひ見ることをおすすめしたい。おそらく熱気と何かしらの波動が伝わって、運がよければ、涙があふれるほどの感動を味わえると思う。また江戸っ子たちの気迫もさる事ながら、あの宮入れが無事なされたときの、ほっとした表情、拍子木の音の後のあの安堵感といったらない。祭りの激しさと打って変わり、穏やかな幸福感が一気にこみ上げるようだ。至福の瞬間だった。
神社の裏には露店がいっぱいでした |
町内会の半纏は様々、こちらの白も素敵だった |
聖橋をわたって御茶ノ水へ |
本郷通りはまだまだ宮入の神輿が続く |
聖橋からの神田川 東京らしい風景 |
ニコライ堂前 |
神田達磨さんのたい焼き 美味しいです |
御茶ノ水ミッションでたどり着いたブンケン・ロック・サイドさん |
こちらも懐かしい矢口書店 |
神田、そして東京下町といえばの小さな稲荷神社 こちらもありがとうございました ずいぶん癒された |
やはり江戸の祭りはいい。天下祭の神田明神で2年分のパワーをいただいた。また神田祭を通じて、東京の人々の絆や、江戸の昔から受け継がれる粋な心意気や江戸文化そのものを十分に感じ取ることができた。また個人的には、この神田明神でA15にレベルアップできた。その感謝の気持ちも合わせて伝えたいと思う。
神田の稲荷神社には猫が居る |
イングレスのおかげで楽しい東京体験となった 土地に根付きたいならば、祭とイングレスは必須かもしれない |
☆関連サイト☆
神田祭
神田明神