最後の最後に大逆転のカタルシスがやってくる?

 

 こんにちは。

 山へ行こうとして、朝寝坊して起きられなかった著者です。

 お元気でお過ごしでしょうか。


 今日は、先週今週と2本見た映画のお話を少々したいと思います。


 1本は日本映画、ドラッククィーンの悲哀を描いた「ひみつのなっちゃん」、

 もう1本は、アメリカ・イギリス合作の「フォール」というサバイバル映画です。





 
 いやぁ、どちらもよくできていたんですけれど、日本映画の方は、やはり物語がイマイチですね。毎回、日本映画を見るたびにがっかりするのですが、一体どうしてなんでしょうか。今っていいドラマを描ける脚本家さんが少ないのでしょうかね? 韓国映画に遠く及ばないような気がしてしまいます。とても残念です。

 このひみつのなっちゃんも、御都合主義的な物語の進行にがっかり・・ いや、がっかりを通り越して、驚きさえ覚えたのですが、それでも楽しんで見ていられたのは、全て役者さんの力量の成せる技だと思います。

 主演の滝藤賢一さん、渡部秀さん、前野朋哉さんがとても良かった。
 特に滝藤さんと渡部さんは、どう見ても本物のドラッククィーンのようではないですか。仕草も存在感も本物の女性のように優雅で、女を張って生きているような潔さも最高でした。ねぇさんカッコいいです。付いていきます、と言いたくなります、笑

 そんな役者さんの力量でなんとか最後まで飽きずに見れた本作ですが、やはりドラマがないというのか、最後の最後までカタルシスは訪れず・・

 本来ならね、ドラッククィーンの物語らしく、三人で踊るなりなんなりの見せ場を作るべきだったと思うんですよね。何もなしで、(少しだけありましたが滝藤さんが参加しないという・・・)見るものを置き去りにしたまま終わっちゃったなぁ、という感じがとにかく残念でした。

 その点、最後の最後のカタルシスが最高だったのが、アメリカ・イギリス合作の「フォール」というサバイバル映画です。

 こちらスカッとしてとてもよろしい映画でした。ぜひお勧めしたいです。
 何か見る映画を探しているかた、ぜひ見て見てください。(下の感想は端折ってください)

 フリークライミング中に恋人を亡くした女性とその友人が、新しい人生を歩むために、地上600メートルの超高層鉄塔に挑むという本作。鉄塔は古くてミシミシ軋むわ、スカイツリー並みの高さにビビるわ、もう見ていてハラハラドキドキです。
 やっと頂上に辿り着いたものの、老朽化していた梯子が落ちて、降りられないという事態に陥ります。

 さて、ここからどうしますか、というのが本作の本題。女性(たち?)の孤独なサバイバルが始まります。

 いやぁ、面白かったですね。これネタバレするとつまらないと思うんでラストは言いませんが、途中でね、鉄塔に登る前からずっと脅かされていた大鷲(禿鷹?)を掴んで、奴と闘うわけですよ、そして、闘いの末に、その恐怖の根源を自らの食い物とするわけです。弱り切って、死と隣り合わせの最後の最後にね、弱肉強食連鎖の頂点に立って、大逆転する様が描かれている。これは凄まじかったですね。なんというカタルシスでしょうか。

 さすが映画大国はツボをわきまえているというのか、外しませんね。

 うーん、ひみつのなっちゃんもこういう見せ場が欲しかったなぁ、返す返すも残念です。

 私たちの人生にも、こういう最後の最後に、何かカタルシスが用意されていたりはするんでしょうかね。今、ふと思ってしまいました。
 最後の最後にね、それまでの人生が報われるような、そんな自分なりの「見せ場」が何か用意されているといいな、と神に祈りたくなりますね。

 そんなふうに思いませんか?

 それともそのカタルシスのために、人は生きているのでしょうか。
 誰しもの人生に準備されている? それとも死がある種のカタルシスなのか・・・

 まぁ、よくわかりませんが、尻切れトンボのドラマで終わっちゃう日本映画のようにはならないといいな、とふと思いましたね。


 では、今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございます。

 素敵な時間を過ごされますよう。
 願いを込めて。



 


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