毎年の行事で老猫になったと実感する。
毎年夏に猫をお風呂に入れる習慣がある。
猫にとってはストレスなので、1年に1度と決めているのだ。
それが今年はすっかり忘れていた。
気がついたら秋めいているではないか。それで、急いで、さっきお風呂に入れた。
(写真下、濡れた体を一生懸命乾かしている猫)
今年1月に亡くなったミーちゃんは、よくドライヤーをかけてあげたものだが、・・というのも、ミーちゃんは闘病生活になって何度も下痢をしたので、お尻を洗ってはドライヤーで乾かしていた。ところが、キーちゃんはドライヤーを嫌がるのだ。
ブォン、と音が鳴ると、すっ飛んで逃げていってしまう。仕方ないので、自然乾燥だ。冷房は切って、寒くないようにしてあるが、真夏と違ってお日様が足りない。もう少し暑い日にいれたかったものだなぁ、と真夏に忘れていれなかったことを反省した。
それでも今回のお風呂は、いつもと違ってゆっくり入ることができた。
毎年「烏の行水」なのだが、今年は、あたたかめのお湯にゆっくり使って、シャワーを使って泡立った体を洗い落とすことができた。(いつもは泡立ちをあまり落とせないまま終了だった)
なぜ、今年はゆっくり入れたかというと、キーちゃんが歳をとったからである。
若い時は、湯船を飛び越えて、体を洗っている最中に、お風呂を出てしまうのだ。シャワーなどは怖がって嫌がって、すぐに飛び出てしまう。それを抑えようと格闘しながら体を洗うのは至難の業であった。なんとか抑えて体を洗い、まだ落とし切っていないうちから、もう耐えきれなくなって、「もういいよ」というと、ぎゃっと湯船を飛び出していく、毎年そんな感じだったのである。
ところが、今年、キーちゃんは湯船を飛び出すことができなかった。
何度か出ようと体を伸ばしたけれど、飛び上がることはできないようだった。
それで私は、ゆっくりと体を洗い、泡を落とすことができたのだ。なんと、まぁ、普通の「猫のお風呂」だったことか。
そして、キーちゃんが老けたことに、一抹の感慨を抱いたのだった。
今年12歳、ずいぶん長いこと一緒にいるような気がする。
持ってあと5年、生きればいい方かもしれない。早ければ3年ほどか・・・
なんて感慨に耽った毎年の行事・・ちょっと遅ればせの行事だった。
今ちょっと覗いたところ、自然乾燥で毛繕い中のキーちゃんは、だいぶ体が乾いてきたようだ。「だいぶ沸いたじゃないか。ちょっとドライヤーをかけさせてくれないかね?」と聞いてみたが、知らん顔して、毛繕いを続けていた。
ごめんね。来年は暑い夏に、シャワーするからね。
これからも頼むよ、キーちゃん。
まだもう少し一緒にいるであろうことを念頭に、声をかけてみた。
元気でありますように・・・
今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。
素敵な1日となりますように。
願いを込めて。