「20代で得た知見」引き続き、とフライヤー会員。
今年もこの時期がやってきました。
去年も書いたんですがね。
不思議なことにわたくし、毎年毎年、パラグライダーもしやしないのに、フライヤー会員の年会費をせっせと払い続けているのです。もう19年ほど。
去年から7千円に値上がりしてしまって、支払うときに、アタタタタ・・・と今年も声が出そうになりました。高いっす。神様。
まぁ、自業自得が生んだ種なのだから、仕方ないです。
そして、先週に引き続き、F(えふ)さんの「20代で得た知見」を読んでいます。
うん、このやたらと傷付く感じや、寂しくて救われない夜を過ごす感じ、時々デカダンスで太宰治風な感じのところも、なんとなく懐かしいというのか。
大人になると、それを器用に避けられるようになる、と書かれていますが、まさに。このFさんの本に出てくる感情や生き方を忘れる(避ける)ために、どれだけの労力と犠牲を費やして生きてきたのかを考えると、自分が愛しいような哀れなような思いがいたします。
『私は「私だけ」を一生掛けて失うために、生まれてきたと思うことがあります』
(20代で得た知見より)
そうですよ、えふさん。まさに。
大人になるってその労力と犠牲の積み重ねですよね・・
自分を去勢する膨大な時間。それが人生かと。
それにしても、こういうアフォリズムに満ちた文章を書けるってすごいことだと思います。世の中の本の中の本当に大切な1文だけをすべて集めて凝縮したような贅沢さ。知らなかったんですが、結構売れているらしくて、やっぱり売れる本はさすがですね。
私が若い時は、こういう誰も教えてくれないことをこっそり教えてくれるような方(作家)は、ほんと太宰治くらいしかいなかったような気がする。
今の若い子は恵まれているなぁ、と思いました。
私も20代でこの本に出会っていれば、フライヤー会員の会費を今頃払わなくて済んでいたかもしれません。