逝くゴダール、逝ってる天地真理。

 

 ゴダールが亡くなった。

 映画監督 ジャン=リュック・ゴダールが死去 スイスでは合法の自殺幇助により

 うん、今まで生きていた方が不思議なような気がするけれど(エリザベス女王と同じで・・)、それにしても、ニュースを知った時はちょっとした衝撃だった。

 こう見えて、わたくし、ゴダールが大好きで、若い時に好きな映画を聞かれた時は、必ずこう答えていた。「気狂いピエロ」。

 それを聞いた相手は、ぎょっとした顔をして、(ゴダールをたいてい知らないのである)「気狂いピエロ・・って言われても」。多分「気狂い」と「ピエロ」という単語の組み合わせがとても異様で突拍子もないように感じたのだろう。

 「気狂いピエロ」、「勝手にしやがれ」、「軽蔑」というゴダールの三本が特に好きで、とにかく、おしゃれだった。ジーン・セバーグやアンナ・カリーナのファッションなんてたまらなかった。ジャン=ポール・ベルモンドなんて、最高にクールでイカしててもうやっぱりたまらなかった。それから映画の色彩が綺麗だった。のちの恋する惑星(これも大好き)のウォン・カーウァイなんてあれの猿真似だったんじゃないかと思うけど、とにかくもう存在自体が最高に綺麗で、美しくて、最高にカッコよかった。

 しかし、今になって思うと、ゴダールを好きな自分が好きだったのであって、本当にゴダールの作品の良さをわかっていたのかと思うと、謎である。

 今見ても良いと思うのかなぁ。本当に良いと思っていたなら、今見ても感動するはずではないか? 良さを再確認できるはずではないか? そう思って、見たくなったが、どのサイトも有料であった。(残念・・)



 しかし、91歳になって自殺で死ぬなんて、どれだけ元気やねん。私なんて60歳くらいで神様が迎えに来てしまいそうだよ・・

 生前、「ハリウッドの映画支配はミステリー」と語っていたそうだけど、確かにねぇ。ハリウッドの映画の基準とは全く別のところで、映画の素晴らしさを表現し続けた方なのではないかと思います。

 そして、その別の基準がハリウッドに勝るほどに素晴らしいことを、初めて公に認めさせた偉大な監督であったように思います。

 ご冥福を心より御祈り致します。




 そんな私は、10月9日に久しぶりに映画を見に東京に出かけるんですよね。

 なんの映画か・・ゴダールとは程遠い現在の私、笑

 天地真理歌手デビュー50周年記念の、「虹を渡って」「愛ってなんだろ」です。





 なんと映画の前に天地真理さんご本人の舞台挨拶があるそうです。

 もう70歳を過ぎていらっしゃる。まさか生きているうちに会えるとは思いませんでした。ゴダールみたいに突然訃報を聞くものだと思っていた。なので、めちゃくちゃ嬉しいです。

 天地真理さん50周年記念の水色のレコードまで買ってしまいました。

 天地真理にどれだけお金注ぎ込むねん・・・ そんなお金あるなら、ゴダールを映画館に観に行けば良いのにねぇ。とは思うものの、真理さんの歌にはまってしまっているのですね。

 ファルセットで歌う彼女の声がとにかく美しくて、聞いていると癒されます。現役時代は、歌の下手な歌手と評価されていたそうですが、あんなに完璧なファルセット歌唱法で歌うアイドルなんて他に知りませんよ。アイドルどころかアーティストでも知りませんよ。もっと評価されて良いように思います。

 私は特に、天地真理が売れなくなった後の歌の数々が気に入ってしまいました。初め、CDを買って聴いた時は、「売れない曲をよくこんなにたくさん出したもんだ、どの曲もダサくて酷いものだ・・」と思いました、正直。ところが、すぐに認識を改めました。

 「売れなくなった後の、歌手天地真理こそ、彼女の本領を発揮した本当の歌手の時期だったんだ」。歌の巧さ(深み)や、ファルセットで歌う楽曲の魅力が、より素晴らしくなっていることに気がついたのです。なんて、初期も素晴らしいんですけれどね、笑

 それにしても、愛のアルバムをアイフォンで耳元に近づけて初めて来た時の衝撃といったらなかった。この人イっちゃってるわぁ・・

 ゴダールに通じるところがありますね、笑

 良い意味で刹那的というのか、破滅的というのかね・・ まったく後先のこと考えて計算してないんですよね、きっと。



 というわけで、10月9日は生真理ちゃんに会える!!!

 とても楽しみにしています。また帰ってきたら、レポートしますね。

 

 猫はとても元気です。気にかけてくださり、いつもありがとうございます。


 今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。

 それでは、素敵な時間を過ごせますよう。

 願いを込めて。




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