丹沢のラスボス、蛭ヶ岳の山荘に泊まってみた。後編。


 こんにちは! 蛭ヶ岳山荘編、後編です。

 生まれて初めて山荘に宿泊した体験談を書いています。

 感じることも多々ありましたので、良かったら読んでいってくださいね。


 山頂を満喫した後、ついに山荘に足を踏み入れた私。

 いつものように表の階段から入ると、中から優しそうなおじさまが現れて、宿泊の方は奥の入り口から入って欲しいとのこと。慌てて、奥の入り口から入り直しました。

 ちょうど3人組の方がいらして、一緒のご案内となりました。順番に宿帳を書いて、山荘の説明を受けて・・・ その間、ずっと、クラッシック音楽のようなピアノのメロディが大きな音で鳴っているわけですよ。ラジオかステレオかわかりませんが。その優雅なことと言ったら。

 へぇぇ、山荘って、ゴージャスだなぁ、なんて初めは思っていたのですが、ふと衝撃が走り、聞き覚えのある旋律だと言うことに気がついた! なんと私の大好きなラスマニノフのピアノ協奏曲第2番、第一楽章ではないですか。

  フィギュアスケートの浅田真央さんがソチの五輪でフリーの楽曲に選んだメロディ、私はその時代の自分の気持ちを思い出して、またメロディの鬼気迫る迫力にドキドキしてしまって、まるで蛭ヶ岳山荘に来たことにドキドキしているような運命的なものを感じてしまいました。

 蛭ヶ岳山荘、すげぇ。(まだ何も体験していないのに、宿帳書くだけでノックアウト、笑)

 ちなみに宿帳を書くときは、日帰り登山の時に会った覚えのある蛭ヶ岳山荘の管理人さんが対応してくださいました。山男って感じで良い雰囲気でしたね。(ずっと山にいられるのも羨ましいですね!) 


 蛭ヶ岳山荘




 その後、自分の寝床(私は2Fのベッドみたいなところでした)に案内されて、荷物の整理、夕飯は17時半なので、後2時間たっぷりあります。何をしようかなぁ。

 手持ち無沙汰で山荘をうろうろして、皆さんが本棚の本を読んでいたので、真似して本を読み始めました。蛭ヶ岳にいるのに、北アルプスの本、笑 丹沢の本を置いておいて欲しかった?




 写真上。宿帳を書いた受付。

 すると、後から後から人が来るんですね。私は宿泊するのは一緒にきた3人組と私とで終わりかと思っていたんですが、先客が一人いらして、その後も、3人組や二人組の方、ソロ登山の方が続々やってくる。最終的には16人〜20人くらいはいたんじゃないでしょうかね。いやぁ、意外と泊まるものだな、とびっくりしてしまいました。

 と言うのも、いつもは山の日に蛭ヶ岳に来るのですが、みな北アルプスなどの人気の山に行ってしまうらしくて、蛭ヶ岳山荘はガラガラだったのです。登山で出会う方も少なかった。なので、泊まる方も少ないのだろう、と勝手に思い込んでいたんです。コミュ障だから人が少ない方がいいと言う願望もありましたが。

 女性のソロ登山の方も二人ほどいらして、どこから登ってきたのだろう、と興味津々。後で喋れればいいな、と期待してしまいました。




 17時半、全員でテーブルを囲んでの夕食となりました。管理人さんから挨拶があり、「皆さん、偶然、山で巡り合わせたお仲間ですので、仲良くなって行ってくださいね」というようなお話があり、「寝るまでの時間長いです、喋りましょう」

 自然とみんなで喋るような感じになりました。
 
 とても楽しい時間を過ごせました。
 



 写真上。今夜のメニューは蛭ヶ岳名物のカレーライス。サラダにデザートもついていました。めちゃくちゃ美味しかったです。




 写真上、ゲーム画面。
 蛭ヶ岳山荘には、私がいつもしているゲームのポータルもありました。私がレゾを刺したら、ちょうどレベル8(最強レベル)になり、最後の1本を刺せたことがすごく気持ちよかった!
 まるで、蛭ヶ岳に、君を待っていたよ、と言ってもらったようでした。




 20時半に消灯となり、21時半くらいに、管理人さんが起こしてくださいました。

 「星がよく見えてるよ!」

 登った日は天気が悪かったので、富士山も夜景も何も見えなかったんですよね。三百六十度の景色が売りな蛭ヶ岳ですが、あたりは一面霧でした。ところ夜中に霧が晴れて、美しい夜景が現れた。(写真上、秦野の町の方向、奥にはスカイツリーも見えていました)

 西側には富士山もよく見えました。数珠繋ぎの登山者の姿が、一本の明かりになって見えていました。綺麗だったなぁ。(写真下)
 管理人さんに起こしてもらって、貴重なものを見れました。本当に良かったです。




 そして、翌日は4時ごろ起きて、4時40分頃からの朝日を見ました。
 





 5時半からの朝ごはんは豚汁でした! 昨夜のカレー同様、美味しかったです。
 ちなみに、おかわりは結構できました。カレーもたくさんよそってくださったので、ご飯をおかわりする方がたくさんいらっしゃいましたよ。




 どうなることかとハラハラした山荘泊、終わって見れば、居合わせた方々と楽しくお喋りをして、丹沢や北アルプス、東北登山の情報交換もできて、美味しいご飯を食べて、美しい音楽を聴いて、美しい景色を堪能して、とても有意義で楽しいものとなりました。

 コミュ障でも何にも問題がなかった。
 貴重な巡り合わせだから、皆さん心から交流を楽しまれているようでした。
 一期一会、相手の職業もフィールドもわからないけれど、こんなに親しくなれるものなんだなぁ。

 なんだ、こんな良いものなら、もっと早くくれば良かったなぁ、なんて思いました。





 さようなら、蛭ヶ岳!
 貴重な体験ができました。本当にありがとう。
 写真上、帰る前に振り返って、蛭ヶ岳山荘を写真に収めました。




 帰りは昨日とは打って変わったの猛暑。快晴でした。
 蛭ヶ岳山荘で居合わせた方と一緒に帰りました!




 二人で振り返って、蛭ヶ岳の上の小さな小さな山荘に最後のご挨拶。




 帰りは金冷シから大倉尾根で下るつもりが、なんと間違えて新大日に到着。私、ここどこ?状態に陥り、びっくりしてしまいました。喋りながら降っていたので、道がおかしいことに全く気が付きませんでした。

 不思議なものです。一人だったら絶対迷わないのに、二人だと当たり前のように迷ってしまった。そんなもんなんでしょうか。二人の方が迷わないって思いますよね、普通。ところが、実際は違った。注意力が散漫になり、(後ろを歩いていたので)相手任せになってしまった。これがソロなら必死で道を確認するのにね・・・ 新大日で、二人で地図とヤマップを見て、新大日から政次郎ノ頭の分岐から政次郎尾根を下り大倉に戻ることを話し合いました。




 写真上、政次郎ノ頭、ここから戸沢方面に降ります。

 でも私、政次郎尾根って下ったことがないんですよ。1時間半ほどの下で、林道に到着して、楽な道で、すごいショートカットでした。大倉バス停とも近くて、全く不便ではありませんでした。迷った結果、楽できて、新しい経験ができて、結果オーライだったのでは?! と思いました。これも神のお導きかもしれませんね。




 写真上。途中、作治小屋という休憩所で、かき氷を食べました。なんと200円! お店の方が、奥から氷を出してきて、その場で削ってくださいました。(その後すぐ氷は完売に!)安かったし、とても美味しかったです。こちらも食べられてラッキーでした。

 ちなみに、色々地図やYAMAPを見させてしまって、パーティのリーダーを任せっぱなしだったので、私が奢ろうかと思ったのですが、同行の方が奢ってくださいました。こちらも一期一会に感謝して・・・


 というわけで、楽しくて、素晴らしくて、全く心配ご無用だった蛭ヶ岳山荘泊の、蛭ヶ岳登山。本当に良い経験ができました。山荘に泊まるって、良いものですね。

 なんとなく、癖になりそうで怖いです、笑


 皆様も神奈川に来る時は、ぜひ蛭ヶ岳にどうぞ! 私がご案内いたしますよ〜

 


 今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。


 素敵な週末となりますように。

 願いを込めて。




人気の投稿