「感染列島」と最後の喜劇人志村けんさんのこと。
☆感染列島☆
先週に引き続き、神奈川県は週末不要不急の外出を控えてくださいとのこと。
お家で映画を見ました。
家にいる時間が長いと、どうしてもムービー見るよね・・・・
で、またしても、新型ウィルスのパンデミック映画です。
なんとなくコロナ騒動から、そういう気分なのかな。
先週は「コンテイジョン」、今週は「感染列島」。今度は日本版の新型ウィルス(もどき)と戦う国と人々のシリアスドラマです。
感想なんですけど、今回も主人公はWHOの職員の女性、コンテイジョンと設定的にはよく似ているんです。自分を差し置いても、人々を救おうとする健気な心意気なんかも。でも主な視点は医療現場の人々から。コンテイジョンのウィルスを押さえ込もうとする上の立場の人々ではなくて、ウィルスに直面する現場の人々の奮闘物語。
レビューが散々だったからあまり期待しないで見たんですが、これが結構良かったんですよ。びっくりした。
特にね、中盤からラストまで、何度も登場するこういう思想。
「ウィルスをどうやって殺すのか、ではなくて、ウィルスと共存する(方法を見つける)」
という・・・
自然を掌握するのが正義と勝利だと考えるアメリカと、自然と共存するのが当たり前と考える東洋思想との違いなのか?
私的には、新型ウィルスと共に生きて行こうとする、日本版パンデミック映画の方により高い精神性を感じました。
日本の方がレベル高いなんて意外。けっこう浪花節でね、妻夫木くんも良かったですが、国仲涼子さんがね。お母さんの看護婦さん役で出てくるんですが、彼女のラストのエピソードでボロ泣きしちゃいましたね。今は懐かしのiモードを握りしめ、死んでいくという・・・
あと、無人になった都市の絵が出てくるところもコンテイジョンと似ているんですが、日本版の方は雪景色なのね。ボロボロになった無人の都市が雪に降られて・・・まるで廃墟が凍結するみたいにね、虚無で悲惨な感じがよく出ていて、背筋が凍るんですね。
この描き方上手いなぁ、と。アメリカ版に勝ってるな、と勝手に思いました、笑
コンテイジョン同様、コロナウィルス騒動の現在とよく似た設定なので、未来はどうなる的な目線で見ても楽しいです。お時間ある方良かったらどうぞ。
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感染列島
☆志村けんさんのこと☆
3月29日に、志村けんさんがお亡くなりになりました。
謹んで、ご冥福をお祈りいたします・・・
ああ、新型コロナの犠牲者の芸能人第一号が志村さんですよ・・・なんという神様も意地悪な・・・
志村さんといえば、子供の時の大スターです。今でもそうでしたが、子供時代はね、もう特別。ドリフは神様みたいな存在でした。
私は荒井注さんがお辞めになって、付き人時代の志村けんさんが、ゲスト(ちょい役)で全員集合に出ていた時から見ています。
あれは、いかりや長介さんに気に入られたのね。才能を見初められて。志村さんをどうにか使いたくて使いたくて、いかりやさんが画策して、そしてその気持ちが高じて荒井さんを追い出したのではないかとさえ思っているくらいです。
だからなんというか・・・悲しいというかなんというか複雑な心境でして。
志村さんには裏切られた思いもしているんですよね。
ずいぶんドリフには貢献してくれたけれど、全員集合を辞めた後がひどかった・・・あのドリフの分裂劇・・・・
私の時代はね、ちょうどドリフの8時だよ全員集合と並行して、ひょうきん族が始まって、クラスが分裂した時代でもあったんです。つまり、ドリフ派と、ひょうきん族派と。
クラスで人気者の女の子がある日、「タケちゃんマンがー!」と言いだした。
それからは、一気にひょうきん族派に皆が傾き始めました。
私もひょうきん族を見てみましたよ。とても楽しそうでした・・タケシとさんまさん(高田さんだったかも・・)の掛け合いが面白かった。でもね、物足りないんです。どうしても。なんだこの手抜きは・・・って思っちゃうんです。
それまでずっとドリフの「8時だよ、全員集合」を見ていたでしょう。あれ、生放送ですよ。それでいて、あのクオリティ。完璧主義のいかりやさんが絶対手を抜きませんでした。どたばた喜劇のストーリーは毎回完成されていて完璧で、歌もあり、笑い(コント)あり、ラストの合唱団でのタレントとの掛け合いも見事でした。
あれを子供時代にずっと見た後でね、たけちゃんマン見ても、何も感動しないんです。ストーリーがありそうでない。出だしだけで、ラストはゲームしたり、与太話したりでしり切れとんぼで終わっちゃう。なんだこりゃ??って。
だから、クラスの最後の一人になっても全員集合を応援してましたよ。ラストサムライならぬ、ラスト8時だよ全員集合、みたいな・・・笑
それが・・・・
私らの世代じゃないとピンとこないかもしれませんが、あのドリフの分裂劇。
いかりやさん、高木さん、仲本さんら三人と、志村さん加トちゃんと二人で、ドリフは真っ二つに分かれてしまったんです。
ドリフの視聴率が低迷して、放送終了になった後、しばらくして、カトちゃんケンちゃんという番組が始まりました。ドリフの特番は季節ごとにありましたが、いかりやさんら三人と、カトちゃんケンちゃんは、決して、二度と顔をあわせることはなく、スタジオ収録のコントさえも、「三人」と「二人」でバラバラにやっていたんです。五人揃うのは、オープニングの「ど、ど、ドリフの大爆笑〜♫」という歌のみですよ。(分裂前のずいぶん前に撮ったやつね・・・)
あれはねー 子供心に複雑でしたね。
応援していた大スターの分裂劇。しかも、私はいかりやさんが志村さんを買って買って、荒井注さんを追い出してドリフに入れた時代を知っている。
ラストサムライならぬ、ラスト8時だよ、全員集合派なんですから・・・
いかりや長介さんが死ぬまで、彼らは仲直りしたようには見えませんでした。
いかりやさんが俳優としてブレイクする前に、よくぼやいてましたよ。高木さん相手に。
「今では収入に差がついて・・・」とね、志村さん加藤さんを引き合いに出して、自虐的に。
子供心に見てるの辛かったなぁ。
大人の事情の醜さとかね・・知ってしまって。
あとね、まだあるんです。
志村さんがピンで看板番組を始めるようになってから、好みの女の人を使い始めてね・・・いつも仲の良い(と噂の)女性アイドルとコントをするんですよ・・
それがね、子供心に、イチャイチャしているように見えて、不愉快でして・・テレビを私物化して、笑さえも私物化して・・・何やってるんだろうなぁ、とね。思っていました。
なのでね、長い話になりましたが、志村さんが死んだとき、ドリフのファンだったわりに、あまり悲しくなかったんです。
志村さんのファンの方々がこんな風に言っていました。志村さんのことを。「誰も傷つけずに、笑いを作れる方」、こんなお笑い芸人は他にはいない、と・・・
確かにそうかもしれません。志村さんは、万人に好かれる最後の喜劇人でした。
素晴らしい才能でした・・・
でもね・・・
子供達の心は結構傷つけたんだよーーーーーーー!!!!
(少なくとも私は傷ついたよ・・・)
亡くなった方のことを悪く言うようで申し訳ありません・・・
「コロナウィルス犠牲者の芸能人第一号」となった時点で、その罪は贖罪されているようにも感じています。
神様はちゃんと見ているんだな・・・と。
志村けんさん、ごめんなさい。
でも、本当に好きだったから、だからこそ傷ついたんですよ。
ちなみに、私が好きな志村さんのコメディは、加藤さんとの合作のヒゲダンスです。
あれは、最高だったなぁ・・・
また見たいですよ・・・バカ殿も変なおじさんも東村山音頭もいいけど、ヒゲダンスが見たいなぁ。(あの音楽が頭に響いてしまいます)
天国でいかりや長介さんと高木さんと仲良くやっていますように。
謹んでご冥福をお祈りいたします・・・・