愛ってなんだろう?「真夜中の五分前」



 こんにちはー

 今日もおうちmovie、正確には一昨日観たんですけど、感想書く時間がなかったので。

 三浦春馬さん主演の「真夜中の五分前」です。




 行定勲監督。三浦春馬、リウ・シーシー、ジョセフ・チャン主演。
 
 【あらすじ】
 双子の姉ルオランと妹のルーメイは、親でも見分けがつかぬほど同じ顔をしていた。区別されるのは服だけ。だが、それすらも二人は子供の頃から取り替えごっこをして、周囲を混乱させていた。大人になり、同じ趣味の二人は、服も靴も意図せずに同じものを買うことがしばしば。ある日、二人が旅行中、船が遭難して、一人が死んだ。亡くなったのは、ルオランか、ルーメイか。そして、姉の恋人のリョウと妹の恋人レオンはそんな二人の運命に翻弄されていく・・・




 舞台が中国(台湾)なんですよね。なので、異国情緒というのか、ミステリアスなアジアの風景と雰囲気がとても素敵なんです。繊細で、孤独な、アンティークの時計修理人、という主人公も趣がある。会話が少ないところもいい。とてもオシャレっぽい映画です。

 ストーリー的にも、謎めいていて、面白かったです。死んだのは姉か、妹か。生き残った一人の本人にも、次第にわからなくなってきてしまう下りがなんとも言えません。「(服を変えた子供の頃)私たちはあのとき入れ違ったのかもしれない・・」。こんなそっくりな双子なら、このような不思議な現象があるかもしれない思ってしまいます。




 結局、生き残ったのがどちらなのか。婉曲に観客に分からせるエピソードはあるんですが(本人しかできないような行動なので)、でもそれすらも、もう片方が全てを聞いていて本人のためにしたことなのかもしれない。真相は藪の中。見るものにお任せします、というようなラストです。

 もしも、姉のルオランが生き残ったのだとすれば・・・
 そう考えると、時計修理人のリョウ、あの孤独な青年への残虐な仕打ち、そして彼の絶望を思うとやりきれない思いがします。生き残ったのは妹のルーメイであってほしい。正直、それだけが小さな希望として残されます。




 けれど、(個人的な解釈ですが)生き残ったのは、やはり姉なんだろうなぁ・・・

 うーん。悶々としますね。こんなに悲しい愛の仕打ちがあるでしょうか。

 三浦春馬さん出演の映画は、テレビドラマの延長的なライトなものが多いと思っていましたが、この真夜中の五分前はとても映画らしい映画。芸術的な映画作品というのかな、しっかりとした物語があります。
 いつも太陽のような好青年を演じる三浦さんですが、このような作品での孤独な青年役も素敵でしたね。光と影の、影の部分を繊細に見せてくれています。

 他人があなたを愛することは、決して、ない。
 他人はあなたの中に自分を見るだけである。

 というような詩が出てくるんですけれど、本当にね。
 愛ってなんだろう。こいういう映画を見ると、無性に寂しいような・・ 哀しいなぁと思います。 

 
 愛について考えたいときに見てみると良いかもしれません。



 それでは、素敵な時間を過ごされますよう。
 願いを込めて。




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