終末論の世界からの覚醒。劇場で『AKIRA』を見てきました。
こんばんはー
九州の災害が止まりません・・・どうしたものでしょうか。心配です。
一説によると、中国からの気象兵器による攻撃だとのこと。(習近平の来日を断ったから)
ありえない話ではありませんが、もしそうなら日本ボロボロですね・・・
・・・・・。
さて、ここからは、日本がアジア一輝いていた時代の話。
今更ですが、「AKIRA」を観に行ってきました。
AKIRAというと、日本アニメの金字塔。昭和最後の伝説です。わたしは大友克洋監督の漫画が大好きでした。そして、ずいぶん長い間、AKIRAという漫画とアニメがこの国で創られたことを日本人の誇りとして生きてきたのです。が、悲しいかな、映画を観たことがありません。いつか見たいものだとずっと思いながらなぜか機会に恵まれませんでした。今回、家の近所に偶然できたイオンシネマ座間で劇場公開されていることを知り、これは行かなくては・・・と行ってきました! 昭和、平成、令和と時代を経て、やっと念願叶って映画館で観ることができたのです。
(ちなみに映画館は5人だけ・・・コロナ対策バッチリ?です・・)
あらすじ「AKIRA」
舞台は第三次世界大戦後、2019年のネオ東京。夜な夜な軍と反政府勢力が衝突する物騒な街で、金田をリーダーとするバイクの一団は暴走族との抗争を享受していた。が、突然謎の老いた子供が現れて、金田の弟分の鉄雄が負傷。鉄雄は軍により研究所に連れて行かれ、不思議な力に覚醒する。次第に暴走する鉄雄を金田は助けようとするが・・・
映画「AKIRA」の何がすごいのか。観る前に一応予習しました。↓ ↓
『AKIRA』はなにがすごいのか…!IMAXで蘇る傑作 (シネマトゥデイ2020年4月3日)
↑この記事すごい良かった。
AKIRAの凄さをまとめると、
・制作費、作画枚数、あらゆるものが規格外
10億という破格の制作費、2コマ打ちという膨大な製作枚数、そして日本随一のスタッフを集結して、昭和最後の日本の国力を内外に示しました。
・昭和の日本と近未来が融合した世界観
ブレードランナーに代表される昭和的なアジアのエキゾチックさに、第三次世界大戦後のネオ東京という未来を融合させて、近未来でありながらノスタルジックというハイブリッドな世界観を創り出しました。
・80年代の終末論が現代に蘇る
当時はノストラダムスの大予言をはじめとした終末論的な不安が世の中にありました。それが現代のコロナウィルスで拡大している世紀末的な感覚とリンクしているというのです。
なるほど。面白そうです。
やっぱ最高だな、AKIRA。もう観る前からお腹いっぱいです。
観る前の感想ですが、こういう映画は現代では絶対作れないでしょう。あの時代に作っておいてくれたことに感謝したい。シン・エヴァンゲリオンの庵野監督だって、現代の日本の現場は製作時間も制作費も極端に少ないと嘆いていますし。日本の国力も今は最低ですから。多国籍企業軍に国富を奪い取られて、昭和の面影は観る影もありません。ノスタルジックだろうが、ネオ東京のエキゾチックアジアはあの時代でないと創れないものだったと思います。一発屋の大友克洋という監督が、あの時代に偶然に存在していたということに、奇跡的なものすら感じます。日本のためにありがとうと言いたい・・・ この先、きっと、ずっと一生、日本にはAKIRA2号は生まれないでしょう。
・・・・。
で、観終わった感想は・・・
いやーよかったですね、金田。金田がかっこよかったです。冒頭のタイトルバックでまずドカンと来ましたけどね、そのあとのバイクのシーン、ネオ東京をバイクで駆け抜ける金田が最高にかっこ良い。もうバイク映画でよかったんじゃないか、とか、笑。また彼が友人思いでね、邪険にされながら何度も鉄雄を救いに行く(落とし前をつけに行く)のです。彼との関係性の主導権を決して、軍やナンバーズ(超能力兵器団)になど渡さない。「鉄雄は俺たちの仲間だ。かたをつけるのは俺たちだ」その心意気というのか、おのれや友を思う力というものに心打たれました。ヒーローというのは、超人的な力を持っていなくても、カッコイイ。心一つでなれるものなんだな、と実感しました。良い意味でクールでなく熱いんです。泥臭いのです。昭和の漫画にはこういうかっこいいヒーローがいたのだなぁ。
最後の、多元的な宇宙が生まれて、他の世界に鉄雄が行ってしまう・・・というくだりは、ちょっと漫画のカタストロフィーらしすぎてあまり感動はできなかったのですが・・・納得できる仕上がりという感じです。まぁ・・ああしないと終わらないよね・・
わたし的にはそういう複雑な漫画の世界観よりも、金田のかっこ良さだけでこの漫画は完結しているんじゃないかな、と思ってしまいます。
昭和の、そして日本のヒーロー・・・ チャラいところが嫌、というレビューもありましたが、あの肉食系っぽいところも、昭和的でわたしは好きです。熱さも、多少のダサさも、まっすぐなところも、決して諦めないところも大好きです。
もう終わってしまったかつての(かっこ良かった)日本と被ります。
AKIRAが作られた良き時代の日本と重なります。
今の日本は随分、国力も、心も、貧しくなってしまった・・
(現政権に象徴されていると思いませんか??)
・・・・・・・・・・。
ですがね、最後に言いますと。かっこ良かった日本のノスタルジーだけでこの映画は終わらないんです。実は2020年以降の現代について、未来を暗示している。超人的な力を得た鉄雄は無理だったけれど、僕らには無理だったけれど、この先は・・・・と。
そう、これから新しい時代がやってくる。超人的な力を持つものがまた生まれてくるだろう、そのものたちが新しい宇宙を作るだろう・・・というような。
「(覚醒は)もう始まっているからね・・」
と最後に締めくくるんです。ザワッときましたよ。
なんとなくね、過去の時代から、メッセージを突きつけられたような気がしたのです。不思議ですよね、終わってしまった日本に、新しい時代の幕開けを予言して来るのですから。
本当に? あれは漫画の話ではなくて。覚醒は起こりつつあるのでしょうか。ほら、終末論的な世界は現代とリンクしているでしょう? 2020年のオリンピック開催(と中止?!)も予言通りだったでしょう。だから、なんとなく、大友監督が、奇跡的に書いたAKIRAという映画が、そう最後に訴えてくるメッセージですからね、信じてあげたいように思ってしまいました。
「もう始まっているからね・・・」
・・・・・・・・・。
日本まだ終わってないぞー これからだってよー!!
というわけで、バカな感想ばかり書いてすみません。
九州豪雨がどうか無事でありますように。
では、今日もこの辺で。
素敵な時間を過ごされますよう。
願いを込めて。