北海道旅行準備編① ~上川中部森林管理書からの警告~




 北海道決戦の続きである。

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 上川中部森林管理署に「白水沢林道」への入林承認申請書を送ったところ、

 担当者直々に電話がかかってきた。


 私の入林の目的は「森林レクリエーション」、

 が、担当者が言うところによれば、「白水沢」には「林道」などないのだという。

 「あそこは作業道です」

 危ないので入林規制区域に指定されているとのこと。

 3日後に、返信用封筒が送り返されてきた。








 「先般、入林申請して戴いた箇所が、人、車とも入林規制地区で入林許可をできなかった

 ことを、御理解して戴き有難う御座いました」



 いや、私は全く「御理解」などできなかったのである。

 何度かねじ込むようにお願いしたが、どうしても許可できないというので、

 仕方なく引き下がった。

 それでも北海道行きと、地熱発電開発対象地域の白水沢地区に行くことを

 諦めるわけにはいかないのである。


 法を破るしかなくなった、という追い詰められた感があるが、

 それにしても、それは何の法なのか、その入林規制は誰が何のために定めたのか、
 
 やはり「御理解」出来ていない。


 上川中部森林管理署が管轄する層雲峡の大部分は国有林であり、国立公園である。

 いくら環境庁が(地熱発電の)規制を緩和したからといっても、

 私たちの税金で守られ、運営されている場所には変わりがないはずである。

 上川町が地熱発電に執着し、今度こそは成功させようと意欲的になっているとしても、

 あそこは、上川町だけのものではない。

 私たちの林であり、公園であり、そして神々の遊ぶ庭ではないか。

 白水沢に「林道はない」ってどういうことだろう? あれは「作業道」だとはよく言ったものだ。

 大雪山の自然を作業する者に売り渡そうとしてるのか。そんなことは国民の一人の私も、

 恐らく大雪山の神々も、許しはしない。


 まぁ、息巻いて語ってしまったが、担当の方はそれでも意外と優しかったのである。


 私「インターネットでは白水沢に登る方々の写真や記事がいっぱいアップされてますけど」

 担当「そうですか、いや、今初めて知りました」

 私「動画もありますが」

 担当「いや、ちゃんとそれは調べて、対処するようにします」

 驚いた口調を漏らすのだが、あれは絶対前々から知っていた様子。

 あれだけ氾濫しているのだから当たり前だろうが、「知っていた」らしき微妙な間が

 伝わってくるのだった。それを裏付けるように、

 私「もし、規制区域に入ったら捕まりますか?」

 担当「う~ん、それでも実際、わからないですからね」

 いつでも見回りしているわけではないので、実際は、見逃さざる得ない状況なのだという。



 入林できないと旅行は登山(旅行)はダメになるでしょうが、と気にかけてくださった。

 「神奈川からくるとうことでしたが・・ そういうことですので」

 「規制地区を通らないで白水沢に近づける道は他にないんですか」

 「う~ん、ありませんね~残念ですが」


 いや、あれは気にかけてくれたのではなくて、さりげない脅しなのかもしれないが、

 本当にダメだと思ったら、「実際はわからない」という言葉は漏らさないと思う。

 土日祝日は「作業」していないことを祈るばかりだ。

 (公務員は土日祝日は休みのため監視巡回はせず、

 また、丸紅側は、スケジュールで行くと、現在は、地磁気地電流法探査と

 微動アレー探査とやらの現地調査をしているはずであるが、

 こちらも観光の多い土日祭日は作業を休んでいるという希望的観測である)



 ちなみに、白水沢に入林申請を出した個人は私が初めてだそうだ。
 
 最近地熱で取り上げられることが多くなった白水沢だが、個人は申請などしないのだそう。

 地熱の話が出たついでに聞いてみる。

 「環境庁が作った資料を見ましたが、あの辺りは特別地域ですよね」

 「そうですそうです」

 「開発対象にするなんて、ほとんどキチガイ沙汰ですよ」

 何言ってるんだ、こいつ、といった反応が戻ってくるかと思ったら、そうでもなくて、

 「う~ん」 そうですね、と一瞬飲み込むような間があった。

 わかっているのか、どうなのか。

 先日の札幌の地熱発電シンポジウムは、環境庁と経済産業省と、

 上川中部森林管理署の親分である農林水産省がつるんで催したものなので、

 期待はできないかもしれない。


 結局、念を押して、立ち入り禁止を言い渡され、電話は切れた。

 けれど北海道旅行は迫っている。こっちも引けない。

 国有林と、国立公園と、神々の遊ぶ庭を大義名分に進むのみである。

 もし本当に、白水沢地区が失われるのならば、

 最後に登ってあげたい。もしもまだ道が有り、沢があり、

 歩けるならば歩いてあげたい。開発前の層雲峡をこの目で見ておきたい。

 今の、大雪山と対話しておきたい。慰めてあげたい。写真に残しておきたい。


 そして欲を言えば、層雲峡の素晴らしさを少しでも伝えたい。
 
 神々の遊ぶ庭をみんなに見せてあげたい。
 
 そしてもっと欲を言えば、開発が中止になればいい。

 上川町が勝手に処分する権利などないはずである。


 (あれはこの国の財産なのだ)

 (あれは神々の遊ぶ庭なのだ)


 叶うのか、どうなのか。

 白水沢地区には果たして入れるのか、続きはまた次の機会へ。







 



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